2014年04月16日

デイサービスは遊びに行く場所?機能訓練の場所?

ご自宅からほとんど出なかった
一人暮らしの男性。
奥様がお亡くなりになってから、ご本人はご自宅を出ることがほとんどなくなり、
ケアマネジャーが訪問したときには、いつも元気がなかったそうです。
人とお会いになることがないため、1ヵ月以上同じ服装で過ごしていらっしゃったこともありました。
お食事もなさっている様子もなく、このままでは体調を崩してしまうことを懸念し、
ケアマネジャーはふるさとを利用することを勧めたそうです。

「遊びに行くだけなら無駄だ!」
ご利用初日、スタッフがご自宅を訪問すると、「私は忙しいんだ。帰ってくれ」と、
ご来所を断られてしまいました。
スタッフは施設に戻って、ご本人に信頼していただくために何をすべきかを考え、
毎日直接お目にかかって5分でも10分でもお話しさせていただくことにしました。
天気やテレビの話などの世間話には笑顔で答えてくださるのですが、
ふるさとについてご案内すると、「デイサービスは遊びに行く場所だから行っても無駄だ!」と、
施設に行くことを嫌がっていらっしゃいました。
それから2週間ほどは、スタッフから施設の話はせず、
昔の思い出などを伺うと、お亡くなりになった奥様のことをお話ししてくださるようになりました。
奥様は生前デイサービスに通い、家では夫であるご本人が介護をしていらっしゃったので、
ご自身がデイサービスに行くことに抵抗を感じていたのです。

「機能訓練」や「リハビリテーション」という言葉に興味を持ってくださった
ご本人の体調について話題を変えると、「リハビリテーション」に興味を持っていらっしゃることがわかり、
ふるさとでは機能訓練も行っていることをお伝えすると、「リハビリなら行くとしよう」と施設にお越しいただきました。
レクリエーションには機能訓練の効果があることを知っていただくと、自ら参加してくださるようになりました。

他のお客様の影響で、身だしなみを気にされるようになった
それから2ヵ月間は、ご自宅を訪問すると「遊びに行くだけだろう!行かないよ」と、
施設にお越しいただけない日もありましたが、短時間でもご利用いただけることが多くなりました。
他のお客様と接する機会も多くなり、「みんな綺麗な服を着ているね」「みんな靴を履いているね」と、
周りの人に対して関心を持ってくださいました。
ご自身の身だしなみにも気を使われるようになり、入浴後は髪型をチェックしたり、シャツの襟元を直したり、
朝の送迎時には「今日の服は似合っているかな?」とスタッフにご質問になり、
施設のスタッフや他のお客様とお会いになることをいつも楽しみにしてくださっています。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 川崎市内