2013年07月17日

介護の仕方がわからないご家族様、糖尿病も進行し・・・

薬の飲み方がわからない、甘い物を食べ続け糖尿病の症状が進行
一人暮らしの男性。
ご本人は糖尿病も患っていたのですが、薬の飲み方を忘れているため、治療が進まなかったそうです。
長男は求職中のため、長男の奥様が、家計を支えるために毎日朝早くから夜遅くまで働き、
日々の仕事や家事に追われながら、月に一度、ご本人の自宅に訪問し介護に取り組んでいました。
ところが、長男の奥様は、ご体調の管理や介護の仕方がわからず、贅沢をさせてあげたいという思いから、
たくさんお菓子をお土産にお持ちになっていたので、ご本人の糖尿病は進行していったそうです。

ふるさとのスタッフと顔なじみ、すぐに親近感を持ってくださった
日々病状が悪化し、排便や排尿のコントロールができなくなり、ズボンを汚してしまわれることが頻繁に続きました。
その状況を心配したホームヘルパーが、ケアマネジャーに相談をしたことがきっかけとなって、
ふるさとのご利用が決まりました。
ご自宅にお迎えに伺うと、「行く必要はない」と、拒否をなさっていましたが、
ふと、ある偶然に気付いてくださいました。
お迎えに上がったスタッフが、ふるさとに入社する前に勤務していた事業所の
ホームヘルパーとして、2年前にご本人を担当させていただいていたのです。
当時のスタッフの仕事ぶりを良く覚えてくださっていたので、すぐに親近感を持っていただきました。

定期的な運動や薬の効果によって糖尿病が改善された
ふるさとにいらっしゃる前まで、昼夜逆転の生活をしていたようで、
はじめは、レクリエーション中に寝ていたり、食事も喉を通らないことが多くありました。
ところが、1ヶ月ほど経った頃、「ふるさとで眠ってしまうのはもったいない」と、言ってくださり、
夜は早めに就寝なさるようになり、少しずつ規則的な生活を取り戻していらっしゃいました。
そして、レクリエーションによる運動や薬の効果もあり、糖尿病は改善されていき、
スタッフや他のお客様と楽しく過ごしてくださいました。

「今日は帰りたくない・・・」
それから半年ほど経った頃、ホームヘルパーがご自宅に訪問した際、
ご本人が発作を起こして倒れられていたそうです。
すぐに病院で治療をお受けになったので、命に別状はありませんでしたが、
ホームヘルパーとふるさとの報告を元に、介護サービスのご利用計画が変更となりました。
その後、5回も計画が変更されるほど、ご体調不良が続きました。

それから半年後、ふるさとでご本人が「今日は帰りたくない・・・」と、帰りにお送りしたスタッフにおっしゃいました。
この1年間で初めての出来事でした。
次の日、前回よりも強い発作が起こり、ご家族様と連絡が取れなかったそうで、
ホームヘルパーからふるさとに電話が入りました。
スタッフはすぐに病院へ駆けつけましたが、残念ながら息を引き取られた後でした。
後日、ご家族様からお電話をいただき、
「最期は大好きだった皆さんに囲まれて義父は幸せだったと思います。」と、言ってくださいました。
「今日は帰りたくない・・・」と、おっしゃった意味を知り、スタッフはやりきれない思いでいっぱいになりました。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 川崎市内