2016年09月28日

不信と不安から 「薬を飲ませたくない」と言い出せなかった

叫んだり騒いだり…「普通じゃない」と言われてしまった
娘様ご一家とお住まいの女性。
以前から2ヶ所のデイサービスを利用されていました。
認知症を発症してから穏やかだった性格に変化が見られ、
ご自宅では不機嫌になる程度だったのですが、
デイサービスでは叫んだり、騒いだりされることがあったそうです。
職員から娘様に電話があり、お母様が叫んでいる様子を聞かされ、
「普通じゃないです」と言われてしまったそうです。

向精神薬の服用とデイサービスへの不信感
職員の勧めで病院を受診すると、向精神薬を処方され、
2ヶ所の施設で服薬することになりました。
娘様は、『なるべく薬を飲ませたくない』と思っていたのですが、
また電話がかかってくるのではないか、という不安やデイサービスへの不信感から、
言い出せなかったそうです。
事情を知ったケアマネジャーが、認知症の方専門のふるさとを紹介してくださったとのことで、
お母様と娘様と相談し、まずは週1回からご利用いただくこととなりました。

午後になるとソワソワとされていた
初回、お迎えに伺うとお母様はすんなりと来てくださり、
ふるさとでの時間を楽しんでくださいました。
しかし、午後になるとソワソワとされ、落ち着かないようでしたので、
スタッフが隣に座り、お話しかけさせていただきました。
また、便秘気味であることを娘様から伺っておりましたので、
お手洗いへ誘い、マッサージをさせていただきました。
すると、ソワソワとしていたのが落ち着かれ、
体操で身体を動かしたり、一緒にお茶を飲んだりしながら、
夕方まで穏やかにお過ごしいただくことができました。

送迎時に娘様に様子をお伝えすると安心してくださった
送迎の際、ふるさとでの様子を娘様にお伝えすると、
「安心しました。ありがとうございます」とホッとした表情でお礼を言ってくださいました。
実は日中、ふるさとからいつ電話がくるかと気が気ではなかったとのことでした。
スタッフは、お怪我や体調変化など緊急のご連絡以外で、
日中にお電話をすることがほとんどないことをお話しし、
「どうぞ安心してお母様をお任せください」とお話しさせていただきました。
すると、娘様は涙を流しながら「ここまで言ってくれるデイサービスは今までなかった。
これからもよろしくお願いします」と、おっしゃってくださいました。
以来、ふるさとでは向精神薬を一度も服用されることなく過ごされ、
周りの方と笑顔でお話ししながら、体操やレクリエーションを楽しんでくださっています。
ご利用から1ヶ月が過ぎた頃には週2回に増やしていただくこととなり、
現在は、臨時スポットとしても時々ご利用いただいております。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 横浜市内