2016年06月15日

入院がきっかけで他者とのかかわりを拒否 寝てばかりの日々に

入院のためご利用を一時中断することに
ひとり暮らしの女性。
自宅の目の前にご長男一家、近所にご長女がお住まいで、
ご本人様は毎日どちらかと顔を合わせていました。
家族以外ともかかわりをもてるように、ケアマネジャーの提案でふるさとをご利用に。
約3ヶ月ほどの間、ニコニコと快く通ってくださっていたのですが、
入院のため、ふるさとの利用を一時的に中断することとなりました。
利用再開になったのは、それから4ヶ月後でした。

送迎車から「誰か助けてー!」 退院後は別人のよう 
お迎えに上がったのですが、ふるさとのこともスタッフのこともお忘れになってしまい、
ご本人様は「今日はどこも行きません」の一点張り。
何度もお声をかけると、「行かないって言ってるでしょう!!」と怒りながら声を荒げ、
その様子は以前とはまるで別人のようでした。
ご家族様の協力のもと、なんとか送迎の車に乗っていただいたのですが、
ご本人様は後部座席の窓から「誰かー! 助けてー!」と叫んだり…。
施設では、「体調が良くない」とのことで、ベッドで横になってお過ごしに。
少しでも起きて以前のように楽しんでもらいたいと思い、
スタッフが何度もお声をかけたのですが、断られてしまうことが続きました。

お手洗いへ立ったタイミングでお誘いを
お手洗いの頻度がやや多めでしたので、介助の際にはできるだけ会話をするように。
ご本人様に『起きていると楽しいことがある』と思ってもらえるよう、どのスタッフも笑顔でご対応しました。
ベッドに戻る前に、「歌をうたいませんか?」とソファやテーブル席のほうへお誘いし、
「横になる」とおっしゃっても、体調が良さそうな時は、
「少し体操をしてからにしましょうか」と短時間でも起きていただけるようお声をかけました。
少しずつですが、歌やレクリエーションを楽しまれるようになり、
ベッドに横になっている時間が減っていきました。
それに伴い、叫んだり、怒ったりすることが減っていきました。

ストレスを感じていたご長女も笑顔に
3ヶ月ほど経つと笑っていることのほうが多くなり、お身体もとても元気になりました。
拒否されることもなくなり、以前のように笑顔で通所してくださるように。
ご本人様が入院をきっかけに変わってしまったことを一番悲しんでいたのは、ご長女でした。
ご長女はお母様に拒否される度にストレスを感じていたそうです。
ふるさと再開後、ご長女はご自身の時間ができ、一緒にいる時はお母様に優しくできるようになったそう。
現在、ご本人様はすべてのレクリエーションに参加し、ほとんど横になっていることはありません。
ケアマネジャーが「顔色もよくなり、元気になりましたね!」ととても喜び、
利用が刺激になり、寝てばかりにならずに済んだと、安心してくださいました。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 横浜市内