2015年02月25日

「本人がしたいように」と、ご自宅に引き籠っていた生活

3年以上ご自宅に引き籠っていた
ご主人とご長男とお住まいの女性。
通院以外で外に出る機会がなく、3年以上ご自宅に引き籠る生活が続いていました。
時折、ぬいぐるみなどを相手に、お喋りをしていらっしゃったそうです。
ケアマネジャーがデイサービスの利用を提案し、
認知症の方専門の施設が良いと、ふるさとを紹介してくださいました。

「本人は望んでいないので必要ない」ご家族からお断りをされることも
スタッフがご挨拶に伺わせていただきましたが、ご本人様は寝ていらっしゃるようでした。
この日は、ご家族様とお話しし、ご自宅を後にしました。
ご家族様は、「本人がしたいように、させてあげたい」というお気持ちが第一にあり、
「本人が望んでいないので、必要ないのでは?」と思われていることが、お話から伺えました。
後日、再び訪問させていただきましたが、ご本人様はベッドの中にいらっしゃり、
スタッフがお話しかけると、布団をかぶり、お顔を隠してしまいました。
それからも定期的に会いに行かせていただきましたが、
いつもベッドの中にいらっしゃり、お話しかけてもお返事していただけませんでした。
ご家族様から、「今日は機嫌が悪いので…」と、お断りされる時もあり、
日を改めることも度々ありました。

お気持ちが向くまでスタッフは訪問を続けた
毎回必ず、同じスタッフが訪問させていただきました。
1ヶ月ほどすると、小さなお声でしたが、ベッドの中でお話ししてくださるようになり、
毎回30分から1時間くらい、スタッフとお喋りをするように。
様々なお話をした中で、ご本人様が関心を示されたのは、「歩くこと」でした。
「歩かなければ、と思っているんだけれど…」とおっしゃり、
歩いてお手洗いへ行きたいと思っていることを話してくださいました。
ご本人様のお気持ちが向くまで、スタッフは週に2回の訪問を続け、
無理に施設にお誘いをすることはありませんでした。
そのことにご家族様は安心されたようです。
次第にスタッフの訪問を歓迎し、ご本人様のご様子を見て、
「今、機嫌が良いみたいなので、来てください」と、ご連絡をくださるようになりました。

「ふるさとなら安心」とご家族様からのお言葉
ご家族様にご協力いただくようになり、2ヶ月後、
ご本人様は「リハビリをしに」と、ふるさとに来てくださいました。
レクリエーションや歌の時間、周りの方とのお喋りを楽しまれ、笑顔でご帰宅されました。
週に2回ご利用いただき1年ほど経つと、誰よりも大きな声で歌ったり、笑ったりされるように。
ご自宅でも大きな声で笑うようになったそうで、ご家族様にも笑顔が見られるようになりました。
「ふるさとなら安心」と、信頼を寄せてくださり、現在は週に3回ご利用いただいております。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 川崎市内