2014年06月04日

背中をさすり肩を寄せて「ここにいますよ」

気になることがあると他のことができなくなる傾向があった
ご主人と長女の三人暮らしの女性のお客様。
ご家族がお仕事などで出かけられている時間は、ご本人様は一人、家で過ごされていました。
そのことに対して「寂しい」と、何度も口にされていたそうです。
また、ひとつの気になることがあると、他のことができなくなる傾向がありました。
寂しさのあまり他のことに手を付けられなくなり、洗濯やお食事の支度などができなくなることがあり、
それまでよくされていた裁縫などもされなくなったそうです。

少人数で家庭のような時間を過ごしてもらいたい
ご家族様はケアマネジャーに相談し、「寂しくならないように家族以外とも交流を持つようにしてあげたい」と、
デイサービスの利用を考えられました。
「沢山のお客様がいる大きな施設よりも、少人数で家庭的な雰囲気の施設の方が安心できるのではないか」
ご家族様はそう思われ、ふるさとをご利用いただくことになりました。

不安を感じていらっしゃるときはそっと抱きしめた
初めのうちは、スタッフがそばにいるようにしました。
そして、離れるときには必ずお声掛けをしました。
「そろそろおやつの時間なので、私はあちらの台所で準備をしてきますね」、
「私はあちらの方でお洗濯をしてきますね。すぐに戻ります」など、
スタッフ自身の行動も、きちんとお知らせしました。
また、そわそわと落ち着かない様子が見られたり、何か不安に思っていらっしゃるような様子があったときは、
背中をさすり、「大丈夫ですよ。私はここにいますからね」と、顔を寄せてお話ししました。
時にはお客様の肩をそっと抱き、スタッフがそばにいることをお伝えしました。
そうすると、お客様の表情が和らぎ、安心してくださっているのがわかりました。

レクリエーションや作品づくりなどに積極的に参加してくださるように
ご利用開始から1年ほど経った現在では、レクリエーションなどに積極的に参加してくださるようになりました。
また、作品づくりでは得意なお裁縫で素敵な作品を作ってくださいます。
他にも、歌や踊りが大好きで、他のお客様やスタッフと声を合わせて歌うときは、とても楽しまれている様子で、
優しい微笑みを向けてくださいます。
ご家族からは「『寂しい』と口に出すことが減り、安心している」とのお言葉をいただきました。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 横浜市内