2023年05月03日

「居場所がない…」ふるさとを居心地の良い居場所に

地域ケアプラザに通えなくなった

娘さんと2人暮らしの80代女性。
10年以上、週5回のペースで地域ケアプラザに通っていましたが
認知症の症状が進んで急に怒り出してしまうことが増え、利用困難に。
娘さんは仕事があるため、ご本人を日中一人にするのが心配ということで、
ケアマネジャーの紹介で、ふるさとをご利用いただくことになりましたが、
地域ケアプラザを利用できなくなったことを納得していただけず、
ふるさとの通所を拒否。
「なんであっちに行けなくて、こっちに行かなくてはいけないの?」とおっしゃり
家から出ていただけませんでした。

あの手この手でお声かけ

まずはふるさとのスタッフに慣れていただけるよう、
週に3、4回ほどご自宅へご挨拶に伺いました。
最初は「変な人が来た」と玄関のドアを開けてもらえず、
外から1時間ほどお声かけをすることも。
ご自宅から通える範囲のデイサービスは全て断られてしまったと伺っていたので
絶対にふるさとに通っていただけるようにしなければ…と、
スタッフ皆で試行錯誤をしながらお誘いを行いました。
ご挨拶に伺ううちに、同じスタッフが何度も行くより、
色々なスタッフが行くほうが警戒されないことがわかりましたので、
スタッフを変える、眼鏡をかける、制服ではなく私服で行くなど
印象を変えながら伺うようにしました。

ふるさとは大歓迎!

しばらくご自宅への顔出しを続けたところ、だんだんご本人が
もう以前通っていたところには行けないのかもしれない…と思い始めたようで
「居場所がない」といったことを口にされるように。
「ではふるさとに行ってみませんか?歓迎いたしますよ!」とお誘いしたところ、
通所いただけるようになりました。
利用開始当初は怒って暴言を言うこともあり、
入浴のお誘いも受け入れていただけませんでしたが、
怒っていらっしゃるときは同調しつつ別のお話に移行させる、
楽しいことがお好きな方なので、スタッフの笑顔で
不安を取り除けるように努めるなどの対応を重ねると、
徐々に笑顔を見せて冗談を言ってくださるまでになりました。

入浴もできるように

入浴のお誘いは、初めは「家で入ってるから大丈夫」と断られてばかりでしたが、
お喋りで盛り上げて楽しい気分になっていただいてお誘いする、
「ご自宅のお風呂が壊れちゃって、娘さんから今日はふるさとで入ってきてって
頼まれたんですよ」と言ってお願いするなどすると入浴してくださるように。
「昨日はお風呂、入りましたか?」とお尋ねすると
「入ってないわよ!」と返してくださることもあり、そんな時は
「じゃあふるさとで入りましょうよ!○○さんのために
きれいなバスタオルをご用意してありますよ」とお誘いすると応じてくださることも。
またご本人は髪が長く、洗い方や乾かし方にこだわりがある方なので、
入浴介助が上手なスタッフが担当しています。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 横浜市内