周囲の方を自分の部下と思い込んで接してしまう
周囲の方に対して威圧的な言動を繰り返す男性のお客様。
以前、会社の代表を務めていらっしゃったこともあり、
周囲の全ての方をご自身の部下と思っておられたそうです。

以前は、一般のデイサービスを利用されていたそうですが、
スタッフの方や他のお客様に対して上司のように振舞われ、ときには叩くこともあったそうで、
施設から受け入れを断られてしまったそうです。
ご家族様は受け入れてもらえる施設を探すため、ケアマネジャーに相談し、
ふるさとにいらっしゃるようになりました。

個別にお迎え、お客様に合わせて臨機応変に
最初にふるさとにいらっしゃったとき、お迎えは他のお客様と一緒の送迎車でした。
すると、他のお客様に向かって命令口調で話を始められ、「言うことが聞けないのか！？」と大声を出されたのです。
他のお客様が不安を抱かれたので、それからはお一人だけ別の送迎車でお迎えにいくことにしました。

食事は他のお客様とタイミングをずらして
他のお客様との折り合いがうまくいかなくても、孤立なさらずに皆様と一緒に楽しく過ごしていただきたいと
スタッフは考え、ご様子を見守らせていただくと、あるパターンに気が付きました。
レクリエーションの時間では、やり方をご説明するとき、他の方と一緒に聞いていただくと不機嫌になります。
ところが、お一人だけ別のスタッフが説明させていただくと、安定したご様子でレクリエーションに参加されます。

また、食事の時間では、他の方より１５分ほど遅くお出しすると大声を出されることもなく、召し上がってくださいます。
以前、皆様と一緒の時間にお出ししたとき、他のお客様の食べ方に対して注意をなさることが多かったのですが、
時間をずらすことで気にならなくなったようです。

スタッフとしてではなく部下として
また、ご本人はふるさとのスタッフをご自身の部下と思っていらっしゃいますので、
スタッフは部下として接します。
お声かけするときも「〇〇様」ではなく「社長」とお呼びすると、笑顔でお話してくださるようになりました。

少しずつ「部下」を信頼してくださるようになり、大声をあげられることもほとんどなくなりました。
すっかりふるさとでの「仕事」を気に入ってくださり、今では週５回でいらしていただいております。
「また断られるのではないか・・・」と不安だったご家族様も喜んでくださいました。

認知症対応型通所介護施設　デイサービスふるさと　川崎市内