2016年05月18日

寝てばかりいた方が足取り軽くふるさとへ

寝てばかりで、元気がなくなっていた
奥様とご長女と三人暮らしの男性。
いつの頃からか、ベッドに横になってばかりいるようになり、
お話しされることが少なく、元気もなくなっていったそうです。
ケアマネジャーの提案で、何度かデイサービスをお試しになったのですが、
介護職員への拒否が強く、ご利用につながらなかったそう。
そこでケアマネジャーは、「認知症に対応できる施設なら…」と考え、
ご家族様へふるさとを紹介してくださったそうです。

短時間の訪問を続けていくうちに
早速、訪問させていただくことになったのですが、
初日、スタッフは、横になっているご本人様にご挨拶しただけで帰ることにしました。
これまで介護職員に強い拒否を示されていたのことですので、
長居しては、ますます嫌な印象を持たれてしまうだろう、と思ったからでした。
スタッフの訪問を好意的に受け取っていただけるようにと、
日を置いて再度訪問した際も、スタッフはベッドの隣に座り、少しお話しするだけに。
そうして短時間の訪問を重ねるうちに、スタッフが訪問すると、
ご本人様はご自分から起き上がってくださるようになっていきました。

「行かない!」と断られるばかり、どうしたら…?
少しずつお話もしてくださるようになり、囲碁がお好きであることが分かりました。
そこで、「囲碁を打ちに行きませんか?」とお誘いしてみたのですが、
それには、「行かないよ!」とのお返事…。
訪問は受け入れてくださるのですが、お誘いはお断りされてしまうことが続きました。
どうしたらご本人様に気分良く来ていただけるだろうか、と考え、
スタッフは、お誘いの際の態度を改め、明るく楽しい気分でお声をかけることに。
朝、「おはようございます! ○○様、お迎えに伺いました!」と元気に挨拶をした後、
「こちらに着替えましょう」とお召し物を用意して、お手伝い。
着替え終わるとすぐに、「さあ、一緒に行きましょう!」と玄関のほうへお連れしました。
すると、ご本人様は嫌がる様子もなく、送迎の車に乗ってくださいました。
施設では囲碁を楽しまれ、笑顔でお過ごしいただくことができました。

足取り軽くふるさとへ
それからは、「さあ、行きましょう!」とスタッフが楽しそうにお声をかけることで、
お誘いを受け入れていただけるようになりました。
以来、お休みすることなく通ってくださり、利用開始から半年が過ぎた今では、
周りのお客様とも談笑されるくらい、社交的な一面をふるさとで見せてくださるように。
奥様によると、週3回のご利用日は、ご本人様の足取りが軽いそうで、
「寝てばかりいたのが信じられないくらい」とおっしゃるほどだそうです。
ご長女も、ご本人様がお元気になられたことを、とても喜んでくださっています。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 横浜市内