2016年11月30日

拒否のある方へ、「こちらへどうぞ」と手を添えて

拒否が見られ、デイサービスを休むように
奥様と二人暮らしの男性。
以前から近所のデイサービスへ通っていたのですが、
認知症が進み、様々なことを拒むようになったそうです。
そのうちデイサービスへ行かなくなり、
奥様はご本人様を一日中見ていなければならなくなりました。
家事の時間がとれなくなった奥様は、
体力的にも精神的にも余裕がなくなっていたそうです。

衛生環境が悪化し、ふるさとへ
また、それまでデイサービスで入浴していたので、
休むようになってからご本人様の衛生環境が悪化しつつありました。
ケアマネジャーが奥様に認知症対応型のデイサービスをいくつか勧めたところ、
認知症の方専門としているふるさとを気に入ってくださったそうで、
さっそくご利用いただくこととなりました。

「どうぞ」と短い言葉と動作でお誘いをしてみると
ご利用前にお話しさせていただいた時の様子では、
「○○しませんか?」、「○○はいかがですか?」と伺うと、
「嫌だ」、「いらない」とお返事されることが多くありましたので、
スタッフは、できるだけ短い言葉で動作も添えてお誘いすることにしました。
「○○様、こちらへどうぞ」と手を差し出しながら声をかけ、
ご本人様の手を引きながら、「こちらですよ」とご案内しました。
すると、「嫌だ」と言われることなく、すんなりと施設に来ていただくことができ、
またお風呂へご案内することができました。
脱衣所では、お話ししながらお手伝いしました。
ご本人様のペースに合わせて脱いでもらい、その後、浴室の扉を開けると、
たっぷりと湯を張った湯船へご自分から入ってくださいました。
もともと長風呂を好まれていなかったそうですが、
ご利用いただくにつれて、ゆっくりと湯船につかり、時々歌をうたったりと、
入浴を楽しみながら清潔を保てるようになりました。

生活ペースを取り戻した奥様 趣味の活動を再開
さらに、ご利用いただくようになってから、奥様のご表情が明るくなりました。
ご本人様がふるさとにいらっしゃる間にしっかりと家事をすることができ、
生活ペースを取り戻されたそうです。
それからしばらくしてから、趣味のサークル活動を再開され、
現在は時々、時間延長サービスや臨時スポットでもご利用いただき、
ご趣味を楽しまれているそうです。
奥様から、「ふるさとさんがあって、本当によかった」と嬉しいお言葉をいただいております。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 横浜市内