2015年04月01日

脱衣に強い抵抗感 下着を取り替えることもできなかった

半年以上入浴されず 不衛生な状態が続いていた
ご主人と二人暮らしの女性。
通っていらっしゃったデイサービスで、半年ほど前からご入浴を拒否されるようになり、
それからお風呂に入らなくなったそうです。
訪問入浴サービスをご利用されましたが、
暴れるようにして嫌がり、一度も入ることができなかったそう。
便や尿を失禁された下着を取り替えることも拒否され、不衛生な状態が続いていました。
ケアマネジャーは近隣のデイサービスを検討しましたが、受け入れを断られてしまったそうです。

お力の強いご本人様の強い拒否
ケアマネジャーからふるさとに連絡があり、スタッフがご自宅を訪問させていただきました。
ご本人様は背筋がしゃんと伸び、大変お元気そうでした。
とてもお力が強く、お嫌いなことに対して拒否が強いため、
ご主人は仕方なく汚れたお召し物を破り、取り替えていらっしゃったそうです。
ケアマネジャーと話し合い、ふるさとを週に3回ご利用いただくこととなり、
施設では、個別でご対応させていただきました。
初日、穏やかにお過ごしいただいておりましたが、ご入浴の時間になると一変、
別人のようにご表情が険しくなり、スタッフを叩こうとしたり引っ掻こうとしたりされ、
ご入浴していただくことができませんでした。

お召し物を身に着けたまま浴槽へ
次のご利用日、スタッフはいつもより明るくお声をかけながら、脱衣所へご案内いたしました。
お召し物を脱ぐことにご抵抗感をお持ちでいらっしゃるため、
楽しく、暖かい湯船の気持ち良さをお話しするようにご入浴をお勧めしました。
すると、隣の浴室にご本人様の足が向き、スラックスを穿かれたまま浴槽へ。
そのまま湯船に浸かってくださいましたので、湯の中でスラックスやお下着を脱がせていただきました。
新しいお湯でお身体をきれいにすると、久しぶりのご入浴でご気分も良くなったようでした。
さっぱりとしていただいた後は、清潔なお召し物を着ていただき、
脱いだものはすぐに施設でお洗濯いたしました。

ケアマネジャー「すぐに入浴できるとは思わなかった」
ご入浴され、清潔なお召し物でご帰宅すると、ご主人は大変喜んでくださいました。
ケアマネジャーは、「今までずっと拒否されていたので、こんなにすぐに入浴できるようになるとは
思いませんでした」と驚かれていました。
それからしばらくは、下着などを身に着けたままご入浴していただくことを続けましたが、
今では、すっかりお風呂好きになられたようで、快く脱いでくださるように。
ご利用日は朝一番にご入浴していただき、清潔なお召し物で心地良い一日をお過ごしいただけるようになりました。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 横浜市内