2021年09月01日

信頼関係を築き、入浴できるように

10年以上、外出していない
娘様と2人暮らしの90代女性。
10年以上引きこもりの生活を続けていらっしゃり、
何度か一般のデイサービスや
認知症対応型のデイサービスを利用しようと試みたそうですが、
通うことができませんでした。
また入浴拒否があり、5年ほどお風呂に入っておらず
入浴できるデイサービスを希望。
ケアマネジャーの紹介で、ふるさとにお声がかかりました。

ご自宅に通い顔なじみに
ご自宅から出ることに、とても抵抗のある方でしたので、
まずはふるさとのスタッフに慣れていただくため、週に3回ほどご自宅に伺い、
30分ほど世間話をして帰る、ということを続けました。
初めのうちは「来るな」という反応でしたが、何度も伺ううちに顔を覚えてくださり
スタッフが帰る時に玄関まで見送ってくださるようになりました。

ドライブに出かけられるようになった
次第に玄関から出て、車の前までお見送りに来てくださるようになったので、
「ちょっとドライブに行きませんか?」とお誘いしてみました。
すると車に乗ってくださり、お喋りしながらドライブに。
その後はご自宅に伺ってドライブに出かける、ということを何度か繰り返した後、
「ぜひ私達のところにも寄って行ってください」とお誘いし、
ようやく来所いただくことができました。

「あなたのお願いなら仕方がない」
スムーズに入浴いただけるようになるまでには、
来所いただけるようになってから半年ほどかかりました。
最初は全く入っていただけませんでしたので、
「爪を切りましょう」と足浴にお誘いしたり、
「娘さんに背中にクリームを塗ってほしいと頼まれました」、
「ご自宅のお風呂の調子が悪いそうです」など、
様々なお声かけをして入浴にお誘いしました。
ふるさとに慣れてくださった頃から、
「あなたがそんなにお願いするなら仕方がないね、入ってあげる」と
少ししぶしぶではありますが受け入れてくださるように。
スタッフとの関係性がしっかりできた今では、
入浴後に「ありがとうね」とお礼を言ってくださることも。
娘様も一人の時間ができ、休むことができるようになったと、
大変喜んでくださっています。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 川崎市内