2014年01月15日

在宅介護を続けるために仕事を辞めなければいけない?

幻覚や幻聴の症状が現れるようになり、「助けて!」と言いながら出て行ってしまう
長女ご一家と5人暮らしの女性。
ご家族様はお仕事や学校があるので、ご本人は日中の間、お一人で過ごしていらっしゃいました。
ご本人は少しずつ幻覚や幻聴の症状が現れるようになり、「助けて!」と外に出て行くことがありました。
近隣の方からも、「おまわりさんを呼んで!」という声が聞こえると度々連絡があり、
長女はご本人を心配して介護サービスの利用を決めました。

はじめはスタッフ2人と長女の3人で連携しながら車に乗っていただいた
デイサービスを利用しようといくつかの施設に受け入れを依頼しましたが、
施設の職員が迎えにいっても、ご本人はベッドにしがみついて嫌がることが続き、
ご家族様もケアマネジャーもデイサービスの利用は難しいと諦めかけていました。
そんなある日、ケアマネジャーから認知症専門のふるさとを勧められ、ふるさとのご利用が決まりました。
はじめは、長女が仕事でお出かけになった後、ふるさとのスタッフがご自宅を訪問しましたが、
ご本人はやはりベッドにしがみつかれ、家から出ることを嫌がっていらっしゃいました。

スタッフはケアマネジャーと相談し、ご本人がふるさとに安心感を持っていただけるように、
お迎えの際は、長女に車のドアまでお見送りをしていただくことになりました。
また、ご本人は車椅子を使っていらっしゃるので、ふるさとのスタッフも2人で訪問させていただきました。
スタッフの1人がご本人の横について目を見ながら世間話をし、もう1人が車椅子を押して車までご案内すると、
少しずつ心を開いてくださり、ご乗車いただけるようになりました。

もし、ふるさとを利用していなかったら・・・
初めてのご利用から1ヶ月ほど経った頃、長女のお見送りがなくても、スタッフがお迎えにいくと、
笑顔で出てきてくださるようになりました。
もし、ご本人がふるさとにいらっしゃることが出来なかったときは、
お仕事を辞めるか、特別養護老人ホームに入所するか、
どちらかを選ぶしかないと、長女は決心していたそうです。

スタッフとの会話を楽しみにしてくださるようになった
ご本人は、スタッフに会うことを楽しみにふるさとにいらっしゃるようになり、
生まれ育った町や家族のこと、ご自身の趣味について、たくさんお話してくださいました。
レクリエーションのときは、他のお客様たちの輪の中に入ってレクリエーションの様子をご覧になることもありました。
はじめの頃は、ケアマネジャーやご家族様も週1回通っていただくことを目標にしていましたが、
2ヶ月ほど経った頃には週5回ご利用いただけるようになりました。
長女からは、「自分の仕事が続けることができて本当に嬉しいです」と、喜んでいただきました。
(長女ははじめの1ヶ月間、お見送りのために1時間遅れで出社していましたが、
のちに通常の時間で出社できるようになりました)

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 横浜市内