2017年01月11日

近くにいても見えない生活 独居の母が心配で

ひとり暮らしの母の食事と外出が心配で…
ひとり暮らしの女性。
近所に住むご長男とご長女が、日頃から様子を見ていました。
だんだん料理をしなくなっていたそうで、
ご長女が数日分の食事を作り置くようにしたのですが、
あるだけの分を一日で食べてしまうことがありました。
また、頻繁にひとりで外出することをご家族様は心配し、
近所のデイサービスを利用することになりました。
しかし、大勢と一緒に過ごすことを嫌がり、始終「帰りたい」と言っていたそうです。
そこでケアマネジャーが、個別対応が可能なふるさとをご家族様へ勧め、
ご利用いただくこととなりました。

留守や拒否 なかなかご来所いただけなかった
はじめのうちは、お迎えのときにご自宅にいらっしゃらないことが多く、
時間をおいて再度訪問させていただきました。
しかしお会いできても、険しい表情をされ、誘いを拒否されることが続き、
なかなか来ていただくことができませんでした。
ある日いつものように会話をしている中で、歌が好きあることがわかりました。
よく伺ってみると、戦前の歌がお好きであるようです。
そこで次の回は送迎のスタッフ全員で戦前の歌を覚え、訪問することにしました。

好きな歌をうたいながらお迎えに
スタッフが歌を口ずさみながらお迎えに伺うと、
ご本人様はいつもより柔らかな顔を向けてくださいました。
「歌をうたいに行きませんか?」とお誘いすると、「あら」と嬉しそうにされ、
そのまま送迎の車に乗り、ご来所いただくことができました。
施設では、ほとんどの時間をスタッフと歌をうたってお過ごしいただきました。
はじめはスタッフと二人きりで過ごすことが多かったのですが、
歌の時間に他のお客様と一緒にうたうなど、時々周りの方々の輪に入る場面が増え、
そのうちご自分から他の方とコミュニケーションをとられるようになりました。

ご家族様からの嬉しいお言葉「表情が生き生きとした」
時々、お迎えに行くとベッドの中にいらっしゃるときもありますが、
「楽しいところへ行きましょう」とお誘いしてお支度を手伝い、ご来所いただいております。
当初、ご利用は週3回の予定だったのですが、ご本人様が楽しく通ってくださり、
また体調も良くなってきたとのことで、ケアマネジャーの判断で週4回に増やすことになりました。
ケアマネジャーより「ご家族様が『表情が生き生きしてきました!』と喜んでいましたよ」と伺い、
スタッフ一同嬉しく思っております。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 川崎市内