着替えるなどの行為を嫌がった
奥様と二人暮らしの男性。
ご本人はリハビリパンツが汚れても「着替える」ということをせず、
奥様が入浴や着替えの介助をしようとしても嫌がっていたそうです。
奥様は以前体調を崩され、その後遺症に悩まされることもあり、
ご自身の介護を必要とし、ご本人と奥様のホームヘルパー2人がご自宅を訪問していました。
奥様もご自身の病気の後遺症が辛く介護に限界を感じた
ところが、ご本人はホームヘルパーの介護も嫌がり不衛生な状態は変わらないままでした。
奥様は体の痛みもある上、精神的にも辛くなってしまったそうです。
そして、ご本人と奥様のケアマネジャー同士で話し合いをし、今後の介護について検討しました。
その結果、ご本人はふるさとを利用していただくことが決まりました。
簡潔にゆっくりとお声かけした
早速ふるさとにいらっしゃり、体温を測らせていただけるようにお声かけをしました。
ところが、はじめはスタッフの声に反応を示してくださいましたが、すぐに嫌がる素振りをしていました。
スタッフはその様子から、あまり多くの言葉を使わず簡潔に声をおかけすることと、
必ずご本人のお名前をゆっくりお呼びすることにしました。
すると「ああ、そうですか」と応じてくださったので、行為をお忘れになっていたわけではありませんでした。
お手洗いや入浴のお手伝いをするときも「トイレ」「お便所」「お風呂」「シャワー」「湯船」の中で
どの言葉に反応してくださるのか、色々と試みご本人が必要とするお声かけをスタッフは理解しました。
ふるさとで理解できた言葉が自宅では理解できなかった
その日の帰りの送迎時、奥様に入浴をしてくださったことを報告させていただき、
ご本人が理解できる言葉をお伝えしました。すると、奥様は驚くと同時にとても喜んでくださいました。
次の日、ケアマネジャーからふるさとに連絡があり、毎日ご利用いただくことが決まりました。
その理由として、ふるさとでご本人が理解できた言葉が自宅で理解できなかったからだったそうです。
原因は今でもわかりませんが、ご本人やご家族様が安心していただける環境をご提供できることに、
スタッフは大きなやりがいを感じながらお客様のお手伝いをさせていただいております。
認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 川崎市内