2017年09月06日

「なんで私が?」とデイサービスへのご抵抗に

他者との交流とレスパイトのために
ご長男夫婦と三人暮らしの女性。
病気を患ったことをきっかけに物忘れの症状が進み、引き籠るようになっていました。
もともと社交的なほうではなかったのですが、家族以外との交流も必要に思えたことと、
ご家族のレスパイトのためにデイサービスの利用を考え始めたそうです。
ケアマネジャーの勧めで、認知症の方専門のふるさとをご利用いただくことになりました。

「なんで私がこんなところに?」嫌な記憶が残ってしまって
しかし、初回利用時はあまり気に入っていただけなく、
「なんで私がこんなところに来ないといけないの?」と不機嫌になり、
「嫌いなの。早く帰りたい」とお帰りになるまで言われていました。
自分の好きなタイミングで帰れなかったことが記憶に残り、
「もう行かないから」と、次回の利用を見送ることに…。
ご家族と相談し、2、3週間ほど時間を空けてから、短時間で利用を再開することになりました。

短期記憶が低下していても、丁寧にお話を
人や時間、場所に対する記憶の低下がみられていましたが、
ふるさとのことや、スタッフの顔などを分かっておられるようで、
ご昼食後までの短時間であることや、体操やゲームに無理に参加されなくても大丈夫であることを
お伝えすると、「それならいいけど」とご抵抗なくご来所されました。
短時間利用でしたが、週2回続けていくと、ふるさとで過ごすことが生活の一部になり、
1ヶ月もしないうちに、夕方まで過ごされるようになりました。

笑顔で入浴され、「介護者として学ぶことが多い」とご家族
再開してから1ヶ月半が経った頃には、帰りたそうな素振りもなく、
笑顔を見せてくださることが多くなりました。
ご家族は、「かなり抵抗があったので、一時は諦めるつもりでした。
スタッフさんが親身になって、丁寧に説明してくれたことが大きかったと思います」と言ってくださり、
今では安心して利用できているとのことです。
それから入浴も楽しまれるようになり、少しづつ周りの方との会話も増えてきています。
ご家族より、「介護者として学ぶことも多いです」との嬉しいお言葉をいただいております。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 川崎市内