2014年12月03日

穏やかだったご本人が別人のように暴言や暴力を

長女を「お母さん」と呼び 後を追うように
長女ご家族と五人でお住まいの女性。
ご家族でお店を営んでいらっしゃいました。
いつの頃からか、準備に手間取ったり、電話を受けたことを忘れてしまったりするように。
そのうちにご長女のことを「お母さん」と呼び、子どものように後を追うようになってきたそうです。
また、もともとは穏やかな性格だったそうですが、暴言や暴力といった行動も見られるようになり、
ご家族様がケアマネジャーに相談。
認知症の方に対応したデイサービスのご利用を考え、
ご本人様とご長女でふるさとをご見学にいらしてくださいました。

笑顔でお過ごしいただくことができ ご利用が決まった
施設にいらっしゃったのはその日が初めてでしたが、
穏やかなご表情でスタッフとお話ししてくださり、気を許してくださったようでした。
その様子にご長女は安心し、ご本人様にはそのままお過ごしいただくことになりました。
始終柔らかな笑みを浮かべ、レクリエーションも楽しそうに参加してくださいました。
すぐに週に2回ご利用いただくことが決まりました。
ご自宅では荒い言動が見られていたようですが、施設ではいつも笑顔で、とても穏やかにお過ごしいただきました。
ご本人様に快く通っていただけることから、ケアマネジャーの提案で週のご利用回数を増やしていただきました。

穏やかだったご本人が暴言や暴力を
他のお客様との交流も増えた頃、あるお客様がスタッフに手を上げようとされていたのをご覧になられ、
ご本人様も同じようにスタッフを叩こうと、大きな声を出すようになりました。
すぐに、ご本人様とそのお客様それぞれにスタッフが付き添い、個別で対応させていただくことに。
ご本人様が望まれたので、事務室へご案内し、
スタッフと二人だけの空間で、静かに落ち着いてお話しいたしました。
その後も普段と違ったご様子が見られたら、優しくお声をかけさせていただき、
ソファに座って傍でお話ししたり、時には歌ったりして、スタッフと二人だけの時間をつくると、
以前のように笑顔でお過ごしいただけるようになりました。
それから週に5回ご利用いただくようになると、ご自宅での暴言や暴力などもなくなり、
ご自宅では以前のようにお食事の支度を手伝うようになったそうです。

ご自宅でも施設でも笑顔で
ふるさとに約2年いらしてくださった後、お亡くなりになりました。
ご長女は「今までのわがままがなくなり、不思議なくらい素直になっていました。
おかげさまで最期にはゆっくりと話をすることができました」とおっしゃってくださいました。
また、お亡くなりになる直前に施設で撮った写真は、どれも満面の笑みを浮かべていらっしゃり、
最期まで笑顔でお過ごしいただいたことに感謝を述べてくださいました。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 横浜市内