2014年06月25日

刻々と変化していく言動 状況が理解できず戸惑われていた

変化していく言動に奥様は戸惑われていた
奥様と二人暮らしの男性。
1年くらい前から、突然感情をあらわにされたり、不意の行動をとられるようになっていらしゃったそうです。
刻々と変化していくご本人様の言動に、ご状況が理解できず奥様は戸惑われていました。
また、奥様はお仕事がありご本人様をひとりにして仕事に行くことができず、困られていたそうです。
ケアマネジャーに相談し、ふるさとをご利用いただくことになりました。

ご本人様について詳しく教えていただいた
スタッフは奥様に、ご本人様は「どんなお仕事をされていたのか」、「どんなことにご興味があるのか」
「何について感情的になられるか」など、お仕事や性格について詳しく伺いました。
ご本人様について知ることは、これから関係を築いていくにあたって大変重要なことです。
また、お気持ちや話題がさまざまな方向へ移り変わっていかれることを理解していたスタッフは、
ご本人様の人となりを知り、共感することが大切だと考えました。

変動するご状況を敏感に察知しすぐさま対応
施設では、ご本人様の言動や表情をよく見て、今どんなお気持ちなのか察し、すぐさま対応しました。
あるとき、トイレに行かれるご本人様にスタッフが付き添いました。
戻ってこられると緊張された面持ちで、「この中に悪い人がいる」とおっしゃり、そばにいたスタッフの腕を掴みました。
すぐに別のスタッフが、「どうなさいましたか」と、落ち着いて丁寧な姿勢でお声をかけました。
伺ってみると、何か良くないことが起きたとのこと…
そばにいたスタッフを、「ドロボウだ」とおっしゃられていました。
話を伺ったスタッフが「それは悪いことです。この人は悪い人です」と、同意しました。
大変真面目な方でいらっしゃるのをわかっていたスタッフは、
ご本人様の「悪い人がいて困っている」というお気持ちを察して、言葉にしました。
すると、ご本人様は「そうだ」と言わんばかりの、少しホッとされたような表情をされました。
それから、スタッフと一緒にソファに座って静かな時間を過ごしたあと、
別のスタッフのお声かけで他のお客様の輪の中へ戻られました。

「ふるさとがあって良かった」と奥様がおっしゃってくださった
出来る限り、焦らせたり促したりしないようにじっとご本人様の言葉を待ち、静かにお話を伺います。
スタッフは「いつでもご本人様と同じ気持ちでいる」ということを表すよう心がけています。
奥様から、「ふるさとがあって本当に良かった。助かっている」とのお言葉をいただきました。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 横浜市内