2023年11月03日

奥様から離れると不安…お連れ出しの工夫

奥様がいないと怒ってしまう

奥様と2人暮らしの80代男性。
不穏の状態になることが多く、また奥様もご高齢のため
お一人での介護に疲れ切っていらっしゃり
ケアマネジャーの紹介でふるさとをご利用いただくことになりました。
ご本人は奥様がいつも一緒にいないと不安になる方で、
お連れ出しの際にご本人だけを送迎車に乗せると
「なんでおまえも行かないんだ!」と怒り出してしまい
なかなか通所していただけませんでした。

奥様も送迎車に

奥様とご相談し、お連れ出しの際は一旦奥様も送迎車に乗っていただき
一緒にふるさとまで来ていただくことにしました。
施設に到着したら、まずはトイレ誘導を行いますので
その間に奥様にはご自宅に戻っていただきました。
トイレから出てきたご本人が「どこに行った!」と怒ってしまいますが
「用事があるって帰られましたよ。○○さんが帰ってきたら
美味しいご飯を出せるように用意をしておくっておっしゃっていましたよ」
とお話しすると納得され、
その後は落ち着いてお過ごしいただくことができました。

笑顔が見られる日に入浴を

ご自宅での入浴が難しくなってきていたため、
ケアマネジャーよりふるさとでの入浴の依頼もあり、
ご本人が施設に慣れてきたタイミングで入浴のお誘いも始めました。
ご本人は気分に波があり、急に不穏状態になられることもあるため
入浴開始当初は、入浴中にパニックになって壁に体をぶつける、
大きな声を出して暴れるといったことも。
そういった際はすぐに入浴を中止し、浴室から出て
落ち着いていただけるよう努めました。
次第に、笑顔が見られるようなご機嫌の良い日であれば
入浴していただいてもパニックにならないことがわかってきました。
またお声かけは焦らずに優しく行い、脱衣所へお連れする際は
ゆっくりとご誘導。
時間をかけて脱衣を行うと落ち着いて入浴いただけることもわかりました。

奥様に一人の時間ができた

認知症の症状により発語が少ない方ではありますが、
スタッフが間に入ってお声かけをすれば、
他のお客様とのコミュニケーションもとれるようになりました。
歌やカルタのレクリエーションにも参加くださいます。
ご自宅ではご本人が奥様にいつもくっついていらっしゃり
奥様自身に気が休まる時間がなかったため、
奥様も大変喜んでくださっています。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 横浜市内