2021年03月03日

ご本人の苦しさに寄り添い、共感する

不安になると息苦しさを感じる
奥様と2人暮らしの80代男性。
一般のデイサービスをご利用でしたが、認知症の症状の進行に伴い、
食事や入浴の介助が難しくなったそうです。
また持病があり、不安な気持ちが強くなると、
呼吸が浅くなってしまう傾向がありました。
ケアマネジャーより、ストレスを減らし、より落ち着いて過ごせるようにと、
認知症対応型のふるさとを紹介され、ご利用へと繋がりました。

お連れ出しでお待たせしない
送迎の際は、ご本人の不安をできる限り最小限に、
スムーズにお連れ出しができるよう、奥様とご相談しました。
出かける準備の後、ご本人をお待たせすることなく送迎車に乗っていただけるように
朝のお迎えの直前に、奥様に携帯でご連絡し、
タイミングを合わせてお迎えにあがるようにしました。

患者さんに接するようにお声かけ
ご利用開始当初は、ご乗車後にご本人が息苦しさを訴えることがありました。
車内で「病院に行きたい」とおっしゃることも。
「これからふるさとというデイサービスへ行くんですよ」とご説明をしますが、
ふるさとで過ごしたことを忘れてしまわれているため、納得していただけませんでした。
そこでご本人が不安を感じていらっしゃる時には、
「これから病院に行きますよ」とお声かけするようにしました。
そして、ふるさとに到着してからも、患者さんに接するようにお声かけ。
入浴へお誘いする場合も、「検査をしますのでこちらへ来ていただけますか?」と
脱衣所にご誘導しました。
すると、それまでは入浴を嫌がっていらっしゃいましたが、
ご自分で衣服を脱いでくださり、すんなりと浴室へ移動してくださいました。

安心感を持ってもらえるような対応
最初は入浴も、「息苦しくなるから」という理由で
浴槽のお湯には浸からず、シャワー浴のみでした。
ご利用を重ねていただくうちに、安心感を持っていただけると
息苦しさが和らぐことがわかりましたので、
ご本人の身体の不調に合わせたお声かけを心がけました。
できる限り苦しさ、辛さに寄り添えるよう、「ここが苦しいですか?温めましょうか」と
お声かけをしながら、背中をさすったりしているうちに、
安心してくださったのか、抵抗なく浴槽にも浸かれるようになりました。
いつでもご本人の気持ちに共感した対応を行ったことで、
徐々にふるさとのスタッフのことを信頼してくださるようになり、
今では体調の良い日には、体操にも参加されています。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 川崎市内