2020年12月02日

一人が好きな方の気持ちを尊重する対応

一人暮らしを続けたい
一人暮らしの80代男性。
近所に住んでいる娘さんが、身の回りのお世話をしていました。
娘さんは家に一人でいるご本人のことを心配していましたが、
ご本人は気ままに、自由に暮らしたいと希望。
そのため別々に暮らし、日中は一般のデイサービスを利用していました。
しかし認知症の症状が進行するにしたがって、
他のご利用者とのトラブルが起きるようになったそうです。
このまま一般のデイサービスを利用していくのは難しいということで、
ケアマネジャーの紹介で、ふるさとをご利用いただくことになりました。

浴室を実際に見学してもらう
見学の際には、娘さんと一緒にご本人もいらっしゃいました。
「とても頑固なので、すんなりと通ってはくれないと思う」と娘さん。
事前に「お風呂が大好き」「一人では危ないので自宅では入浴しないように言っている」と
お話を伺っていたので、なんとかふるさとを気に入ってもらえるよう、
浴室も見てもらうことにしました。
「ふるさとではお一人ずつ入浴していただくんですよ、ゆっくりのびのびと入れますよ」と
ご説明すると、「それならいいよ」とお返事をいただくことができ、ご利用が始まりました。

朝は新聞を用意
初日のお連れ出しから、スムーズに送迎車にご乗車くださいましたが、
施設に到着するとすぐに「〇〇新聞はないのか!」とおっしゃられ、怒りだしてしまいました。
スタッフが〇〇新聞を買いに行き、お渡しすると納得されたようで、
しばらく眺めた後は穏やかに過ごされました。
2回目のご利用時にも、やはり「〇〇新聞はないのか!」とおっしゃられましたが、
新聞の内容を読んではいらっしゃらないように見受けられたので
初日と同じ新聞をお渡ししてみるとすぐに納得され、
その後は朝必ず新聞をお渡しするようにしました。

ご本人のペースで過ごしていただく
ご本人は一人で過ごすことがお好きで、あまり人とは接したくない方。
お風呂以外には「テレビを見るのが好き」とのことでしたので、ご本人が来所される日は
机とイスの配置を普段とは少し変え、テレビが見やすい特等席をご用意しました。
また、大好きなお風呂も一人でゆったりと入れるよう、スタッフは基本的には見守りのみ。
洗う順番にもご本人のルーティンがありますので、
他の方より少しだけ長めに入浴時間を取って対応しました。
娘さんも「嫌がらずにデイサービスに通ってくれて有り難い」と喜んでくださり、
スタッフ一同嬉しく思っています。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 横浜市内