2013年01月16日

本来の美しい奥様に戻って欲しい、ご主人の願い

ご主人はどう接するべきなのか戸惑っていた
ご主人と二人暮らしの女性のお客様。
元々は他のデイサービスに通っていたのですが、大声を出したり、食事を手づかみで召し上がるなどを繰り返し、
受け入れを断られてしまいました。

ご主人は初めての介護で、どう接して良いのか戸惑っていました。特に大きなお悩みはご入浴でした。
洗髪を始めようとすると大声を出しながら暴れるので、仕方なくドライシャンプーで洗髪をしていたそうです。
ところが、汚れが落ちきれていないことや乾燥によって、みるみる髪の毛がバサバサに膨れ上がってしまいました。

いたたまれない気持ちでケアマネジャーに相談
本来はお洒落な方で、出来るだけその頃に近づけるようにご主人は必死になってご本人と向き合いましたが、
日に日に以前のような美しい奥様の面影はなくなっていきました。
お一人で介護をすることに限界を感じ、受け入れが可能な介護施設を求めてケアマネジャーに相談しました。
その結果、ケアマネジャーの勧めでふるさとにいらっしゃることになりました。

以前の美しさを取り戻す
ふるさとにいらしてから最初のご入浴のとき、スタッフはご入浴がどうして嫌いなのか、理解することから始めました。
お召し物を脱ぐことや浴室に入ることに対するご抵抗はありませんでしたが、洗髪をさせて頂くときに拒否がありました。
お顔が濡れることに不快を感じていらしたようです。
そこでスタッフは、時間がかかっても出来るだけお顔にお湯がかからないようにゆっくりと洗髪を行いました。
すると、少しずつ慣れてくださり、最後まで洗わせていただくことが出来るようになりました。

3回目のご入浴時には強い拒否がなくなり、髪の毛の根本まで丁寧に洗わせていただくと、
スタッフはある変化を感じるようになりました。
始めにお目にかかったときはバサバサに乾燥していた髪が、洗髪を続けていくうちにサラサラになっていきました。
ご入浴後、ドライヤーで髪を乾かし櫛を入れると艶が出始め、お肌もふっくらしてきました。

美しいお姿にご主人も大喜び
1ヵ月ほど経った頃、ご本人もご自身の変化にお気づきになったのでしょうか、
食事を召し上がるときも手づかみではなく、お箸を自ら使ってくださるようになりました。
それから、以前のご自身を思い出されたかのように、服装や髪型に気を使うようになったので、
ご入浴のあと、スタッフが髪型をアレンジさせていただくと、嬉しそうに何度も鏡を見つめていました。

その日、ご自宅までお送りすると、美しさを取り戻した奥様をご覧になったご主人はとても喜んでくださいました。
ご本人に「良かったね。良かったね。」と何度もお声をかけていらした様子がとても印象的でした。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 横浜市内