2012年10月31日

入浴時、大きな声で拒否していた理由とは?

デイサービスへ通うことはいいことなのか?
一般のデイサービスの利用を拒み続ける男性のお客様。
また、サービス中の入浴時には大声をあげて拒否をしておられたそうです。
あまりに可哀想でご家族様はデイサービスに通わせること自体に
申し訳なさを感じておられ、今後どうすれば良いのか、ケアマネジャーに相談されました。

当たり前のことを繰り返す日々
担当のケアマネジャーは、これまでデイサービスの拒否をされていた方がふるさとにいらしてからは
拒否がなくなったケースを何度もご存知だったので、迷わずふるさとに決められたそうです。
ふるさとのスタッフは約1ヶ月間に何度も通い続け、毎回施設の説明を丁寧にさせていただきました。
同じ内容を話し方を変えながら、30分以上に渡って説明したあと、スタッフを受け入れてくださり、
施設にいらしてくださいました。

「私の物を大切に扱って欲しい」
それからは、拒否をなさることもなく、週に1回ふるさとにいらっしゃるようになりました。
ところが、入浴時には「脱がない!入らない!」と大きな声をあげて拒んでいらっしゃいました。
日々スタッフはその原因について考え続けておりました。何度も色々な方法を試し続けたある日、
ひとつの傾向に気付きました。
脱衣時にお召し物をきちんと畳んだときに限って、大声をあげなくなるのです。
ご本人はとても綺麗好きで几帳面だったようで、
「ひとつひとつを丁寧に扱って欲しい」ということを一生懸命伝えてくださっていたのです。
そのことに気付いてから、靴下から下着までお客様の目の前で丁寧に畳むようにいたしました。
入浴のために週1回いらっしゃっていましたが、介護スタッフを信用してくださるようになってからは、
週5回に増やしていただき、ふるさとで楽しく過ごしていただくようになりました。

大変でも在宅介護を続けた理由
こちらの方はふるさとに2年半いらしてくださった後、お亡くなりになりました。
スタッフが弔問のため、ご自宅にお伺いしたとき、ご家族様はおっしゃってくださいました。
「最期は家で見守ってあげたいと思っていました。
ふるさとを利用したおかげで安心して在宅介護を続けることが出来ました。」
スタッフはこのときのお言葉を今でも忘れられません。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 川崎市内