2014年05月07日

時にはご家族様のお力をお借りしながら

ご自宅ではお食事ができるけれども…
ご主人と長女と三人暮らしの女性。
徘徊などの行動があり、困られたご家族様がケアマネジャーにご相談され、
ふるさとにいらっしゃることになりました。
この数年で寝たきりになられ、思うように手足の曲げ伸ばしができなくなり、
施設でのお食事をほとんど召し上がられなくなりました。
ご家族様から「食事は家では食べているので無理はしなくても良いが、
もしできるのであれば食べさせてもらいたい」と、お話がありました。

リラックスした状態なら召し上がっていただけるかもしれない
ご自宅ではお食事を召し上がられているのに、施設ではほとんど召し上がられない…
スタッフは、お食事を柔らかくしてみたり、ご様子からお好みを推測し、
好きな物を多めにご提供をしてみました。
しかし、変化は見られませんでした。
また、食事介助の方法を見直すために、ご自宅でのお食事の姿勢を見せていただきました。
ご自宅の車椅子をお借りして、リラックスした状態でお食事ができるよう工夫をしてみましたが、
それでもご様子は変わりませんでした。

「なんとか召し上がっていただきたい」という思いから
スタッフは、ご家族様のご了承を得てご自宅に伺い、お食事の風景やメニューを見せていただくことにしました。
そのご様子を参考に、再び検討しました。
「食感が得られるメニューにして、一度にお口に入れる量を増やしてみてはどうだろう」
「お口に運ぶ際に、スプーンで下唇を以前より少し強く押し当て、こちらの意思を明確にお伝えしてみよう」
食事介助の方法を、改めて変えてみました。
すると、スタッフの思いが通じたようです。
きちんと召し上がっていただけるようになりました。

お客様ひとりと向き合うことの大切さ
ご家族様から「入院していた病院でもできなかったことなので、無理だろうと思っていました。
本当にありがとうございます」とのお言葉をいただき、
ご本人様がふるさとでお食事を召し上がられていることを、大変喜ばれていました。

スタッフは、お客様ひとりひとりと向き合い、時にはご家族様のお力もお借りしながら、
サービスを提供していくことの大切さを痛感しました。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 川崎市内