2012年09月14日

熱中症を防ぐためにふるさとへ

熱中症の危険性がある住環境
入浴や、水分と食事を召し上がることを拒否される女性のお客様。
ご自宅ではエアコンの設置がなく、風も通らない住環境にお住まいでした。

週3回ふるさとでご体調を整えていただく
このままの状況でご自宅だけで過ごしておられると熱中症になる可能性があるので、
ご家族様はケアマネジャーと相談して、週3回デイサービスを利用することを決めたそうです。
そして、ケアマネジャーからの推薦で少しでも水分や栄養を摂っていただけるようにと、
ふるさとにいらっしゃることになりました。

まずは水分を摂っていただくことから
ふるさとにいらしてからも、お水やお茶などの水分をすべて拒否なさっておられました。
まずは少しでも水分を摂っていただけるような工夫を考えました。

はじめに水分にトロミをつけてスプーンにすくってお口元に近づけましたが、
お口を開けていただけませんでした。
次に氷を手のひらに乗せて差し上げると、そのままお口の中に入れてくださり、
吐き出されることもなく、召し上がってくださいました。
その後も、氷をお渡しすると、いつも飴玉のようになめてくださるようになり、
一定の水分量を摂っていただけるようになりました。

「食べたい」という気持ちを盛り上げる
水分を摂ることに慣れていただけたので、次は昼食の時間も他の方と同じように
お膳に並べてお出しいたしました。
最初は「いらない」とおっしゃっていましたが、周りのお客様が召し上がっている様子をご覧になって、
「やっぱり食べたい!」と、召し上がってくださるようになりました。
また、ふるさとの昼食は施設内で手作りしておりますので、
調理の際、食事の匂いが施設内に広がり、「食べたい」という気持ちを盛り上げます。
それからは調理が始まって匂いが広がると「ご飯まだ?」と何度も聞いてくださるようになり、
食事を楽しみにしていただけるようになりました。

水分は今でも氷以外は口にされませんが、毎回お食事も召し上がってくださるようになり、
ご家族の方も大変喜んでくださいました。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 川崎市内