2021年07月07日

一口サイズのおにぎりで完食してもらえるように

知人からふるさとを勧められた
ご主人と2人暮らしの80代女性。
認知症の症状が見られるようになってから、
頻繁に昔住んでいたご実家の方へ歩いて行かれるように。
初めのうちは一人でご自宅へ帰って来れましたが、
次第に迷子になるようになり、警察に保護されることが増えたそうです。
それまで介護サービスは利用されていませんでしたが、
ふるさとに通うお知り合いから「ふるさと良いよ」と勧められたのをきっかけに
ケアマネジャーが付き、ご利用へと繋がりました。

ご機嫌が悪い時は仕切り直す
利用が始まった時は、すでにかなり認知症が進んでいる状態で、
発語が少なく、会話が難しくなっていました。
お連れ出しは、最初の頃はスムーズでしたが、しばらくすると、
朝ご機嫌が優れない時もあり、お迎えに伺うと怒られてしまうことも。
ご自宅から出てもらえても、拒否が強く、ご自宅の周辺を歩き回られ、
送迎車には乗っていただけませんでした。
そこでご主人と相談し、お迎えに伺ったタイミングでご機嫌が悪い場合は、
一旦ご本人から見えないところへ行って、しばらく待ち、
もう一度仕切り直して「○○さーん!おはようございます!」と伺うことに。
すると気分が変わって、「おはよう〜」と挨拶を返してくださることもあり、
ご乗車いただけるようになりました。

ふるさとで栄養を摂れるよう工夫
ご自宅ではあまり食事を召し上がらないとのことでしたので、
ふるさとの利用日にはたくさん栄養を摂ってもらえるよう、昼食を工夫しました。
普通に食事をご用意しても召し上がらないこと、
大きめの具材は吐き出してしまうことから、
一口サイズのおにぎりをたくさん作ってお出しするようにしました。
おかずや副菜をそれぞれ、食べやすく切ってご飯と混ぜておにぎりを作り、
「○○さんのために作りました!召し上がってくださいね」とお声かけしながら
ご本人の手のひらにおにぎりをのせると、
ご自分でパクッと口に入れて食べてくださるようになりました。
今ではほぼ完食してくださいます。

常に寄り添いお声かけ
会話はあまりされませんが、楽しい雰囲気や明るいお声かけは伝わっているようなので
マンツーマン対応で一日を過ごしていただいてます。
時には働いていた頃に使っていた言葉がポロッと出たり、
昔のご友人のお名前を呼ばれることも。
ご機嫌な時には、流れている音楽を口ずさまれることもあります。
ご主人は可能な限り在宅で看たいとお思いのため、
現在はふるさとの2ヶ所の施設を利用しながら介護を続けていらっしゃいます。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 川崎市内