2016年04月06日

不安と寂しさを安心と笑顔にするために

精神的に不安定 ご主人はストレスを感じていた
ご主人と二人暮らしの女性。
お怪我をされ入院中に認知症と診断されたそうです。
精神的に不安定で気分の浮き沈みが激しく、
退院後、お一人で介護をされていたご主人は、大変ストレスをお抱えになっていたそう。
近所に住むご長女がご主人を心配し、ケアマネジャーに相談。
はじめは入所を検討されていたそうですが、デイサービスの利用を勧められ、
ふるさとを週2回ご利用いただくこととなりました。

頻回なトイレ なかなか打ち解けていただけなかった
ふるさとに来てくださったのですが、ご本人様は慣れない場所に落ち着かない様子で、
何度も「帰りたい」とおっしゃっていました。
スタッフが傍に寄り、少しお話しさせていただくと、ご表情が和らぐのですが、
なかなか打ち解けていただけず、ご自分からはあまりお話しされませんでした。
スタッフからは施設の中だけでなく、送迎の車の中でも、たくさんお声かけをし、
どんな時も楽しく、明るい話題でお話しさせていただきました。
お手洗いへ行かれる時も、お話をしながら付き添い、
またすぐにお手洗いへと席を立たれた時も、笑顔でご対応させていただきました。
はじめのうちは日に20回以上、お手洗いへ行かれていました。

心地良く安心してお過ごしいただくために
お食事の時はスタッフからお手伝いさせていただいていたのですが、
とてもゆっくり召し上がるので、他のお客様はお食事後の口腔ケアが終わってしまうこともありました。
ご本人様が焦ったりされないよう、どのスタッフからも「ゆっくりでいいですよ」とお声をかけ、
お好きなペースで召し上がっていただきました。
心地良くお過ごしいただくことが何よりも大切ですので、
お手洗いもお食事も決して急かさず、ご本人様のペースに付き添わせていただきました。
一緒に過ごす時間が長くなるにつれて、徐々に笑ってくださることが多くなり、
半年が経過する頃になると、はじめの頃に比べお手洗いの回数が半分になりました。

一家団欒をぜひ スタッフからご家族様へ
次第に心を開いてくださるようになり、笑っていらっしゃることがとても増えました。
ご自分で「ここにいると一日中、笑ってばかりだわ!」とおっしゃるほどなのですが、
スタッフは一つ気になっていたことがありました。
それは、時々ご利用いただく時間外の延長サービスでお夕食を召し上がる際に、
「○○さん(スタッフ)は、一緒に食べないの?」と寂しそうにおっしゃることでした。
ご家族様へそのことをお伝えし、「ぜひご家族の皆様で食卓を囲む機会を」とお話しさせていただきました。
それがきっかけとなり、時々ご一家揃ってお食事を楽しまれるようになったそうで、
ご本人様は大変喜んでいらっしゃいました。
団欒の日を心待ちにされているご本人様は生き生きとされ、
ご利用開始当時より、とてもお元気になっていらっしゃいます。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 川崎市内