2015年04月29日

にぎやかで美味しく感じられるお食事を

寝たきりの状態に 食事をとらなくなり独り言を言われていた
ご長男夫婦と三人でお住まいの女性。
一日のほとんどの時間を、ご自分のお部屋で横になってお過ごしになられていたそう。
次第に手足を動かし難くなり、ご自身の力では起き上がれなくなっていたそうです。
いつもお一人でいらしたそうですが、
始終、何かをおっしゃられているご様子があったそうです。
また、お食事を召し上がらなくなったそうで、
ご家族様が大変心配され、ケアマネジャーに相談。
ケアマネジャーの勧めで、ふるさとをご利用いただくこととなりました。

にぎやかな気配を感じていただけるように
施設では、横になっていらっしゃるご本人様から室内がいつも見えるよう、
また、スタッフや皆様のお話し声や歌などが聞こえるように、ベッドを配置させていただきました。
手や足の硬直が見られ、ご自分では体位を変えることが難しいため、
スタッフから頻繁にお声をかけ、不快をお感じになられていないか伺いました。
ふるさとでのお食事を楽しんでいただきたいと思い、
お話をしながらお食事のお手伝いをさせていただきましたが、
あまり気が進まないご様子で、少し召し上がると「もう、いい」と、首を振られました。

味を濃くすると召し上がってくださった
症状や加齢から、味覚が鈍くなってしまうこともあると知っていたスタッフは、
ご本人様の塩分摂取量に制限がないことを改めて確認し、
次回から味付けをやや濃くし、ご提供させていただくことに。
次にご利用いただいた日には、少しだけ味を濃くしたメニューをご用意いたしました。
スタッフは傍に腰を下ろし、メニューにちなんだお話などをしながら、
ゆっくりと時間をかけてお食事を楽しんでいただきました。
すると、前回よりも多くを召し上がってくださいました。
それからいらっしゃる度に、少しずつ量が増え、
ご利用開始から1ヶ月ほど経った頃には、メニューの半分を召し上がってくださるようになりました。
また、ご利用いただいたばかりの頃は、ご自分からお話をされることがほとんどありませんでしたが、
スタッフから度々お声をかけ、お身体の向きを変えさせていただいていると、
ご自分から「向きを変えたい」と、おっしゃっることが増えていました。

「体重が増えました!」ご家族様から嬉しいご連絡
2ヶ月ほど経つと、メニューの全量を召し上がっていただけるようになりました。
もともと少食な方だとご家族様より伺っておりましたが、
ふるさとでは、おかわりをしてくださることもありました。
ご家族様にお話をさせていただくと、
ご利用いただいた当初は見られなかった満面の笑みで、
「食べるようになって、元気になりました。本当に良かったです」と、おっしゃってくださいました。
また、ご自宅でおっしゃられていた独り言は、
ふるさとをご利用いただくようになり、聞かれなくなったと伺いました。
先日はご家族様から、「体重が増えました!」と、嬉しいご連絡をいただき、
ご本人様がお元気になられ、ご家族様の笑顔が見られたことを、スタッフは心より嬉しく思いました。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 横浜市内