2015年02月04日

生活習慣をサポート ご本人らしいお過ごし方

「わたしには必要ない!」介護サービスを頑なに拒否
ご主人と二人暮らしの女性。
ご主人は、週に1回デイサービスに通い、訪問介護をご利用されていました。
ご長男ご家族が近所に住んでおられ、時々様子を見に行かれていたそうですが、
出来合いのお惣菜が食卓に置かれていることがだんだん多くなり、
ご本人様が家事をしなくなってきたことに気が付いたそうです。
さらに認知症の症状が増えてきて、徐々にご自宅に籠るように…。
心配したケアマネジャーが、デイサービスの利用を勧めましたが、
「わたしには、必要ない!」と、ご本人様は頑なに拒否。
ヘルパーの訪問も拒まれるようになり、ご自宅に他人を寄せ付けなくなってしまったそうです。

『お手伝い』をするために ふるさとへ 
ケアマネジャーが認知症専門のふるさとなら、とご家族様に提案し、打ち合わせを行いました。
スタッフはご家族様に、ふるさとでは、ご本人らしい日常をお送りできるよう
ご希望に沿ったご対応をさせていただいていることをご説明。
また、お客様の今までの習慣をサポートするために、スタッフと一緒に食器の片付けを行ったり、
タオルを干したりしていただいていることをご説明いたしました。
すると、ご長男の奥様がご本人様に「施設の『お手伝い』に行ってみたら?」とお話しされ、
ご主人がデイサービスに行かれる日、ご本人様はふるさとをご利用いただくこととなりました。

ご本人様らしくお過ごしいただくために
ご利用日、スタッフがお迎えに上がると、快く施設に来てくださいました。
体操の時間になると、ご本人様は大きな声で数を数えてくださったり、
ゲームを行う際には、周りのお客様にお話しかけ、説明をしてくださったり、
面倒見の良いご本人様らしいお姿を見せてくださいました。
お食事後は、スタッフと一緒に台所で洗い物をしてくださいました。
しかし、「手伝いに来ているだけだから」と、ご入浴はされませんでした。
ご本人様は「介護は必要ない」、「手伝いに来ているだけ」というお気持ちでいらっしゃいますので、
スタッフは、施設でのご入浴に抵抗がある心情が理解できました。
そこで、「今日、ご主人はデイサービスでご入浴してこられますよね。
○○様、ご帰宅後に、一人分のお風呂を沸かすのは大変ではありませんか。
お手伝いをしてくださったお礼に、ぜひ、お風呂をいかがですか」とお話ししてみると、
「それもそうね」とおっしゃり、それ以来、自ら進んでご入浴されるようになりました。

ご自宅での過ごし方にも変化が見られた
ふるさとにいらっしゃるようになり、ご自宅でも変化が見られたそうです。
台所には、野菜などの食材が用意してあったり、煮物が作られていたりするように。
以前は汚れたまま山積みになっていた洗濯物は、洗濯機に入れてあることが増えたそうです。
「ふるさとでの『手伝い』が刺激になり、家事を思い出してきたようです」と、ご家族様は喜んでくださいました。
ご利用から4ヶ月が経ち、現在もご本人様は、生き生きとしたご表情でお手伝いに来てくださり、
スタッフや周りのお客様とお話しながら、食器洗いや洗濯物をたたんでくださいます。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 川崎市内