2014年07月30日

ふるさとは「お仕事に復帰されるためのリハビリ施設」です

奥様を責め立てけんかになることが頻繁にあった
奥様と二人暮らしの男性。
物忘れなどの症状が出てこられてから、「あれがない! あの服がなくなった!」などと、
ご自身があると思い込まれているものが見当たらないことで、奥様をきつく問いただし、
責め立てることがあったそうです。
そのことでけんかになることも頻繁にあり…
奥様は、「『ない』と、何度言っても、わかってもらえなくて」と、悩まれていました。
状況を知ったケアマネジャーが、認知症専門のふるさとを利用してみてはどうかと勧めましたが、
奥様は「デイサービスを利用したことで、また責められたら…」と、不安に思う気持ちもあったそうです。

施設にいらしても「帰りたい」とおっしゃられていた
初めてのご利用日、「奥様は健康診断で一日病院に行かれていますので、○○様はこちらにいらっしゃいませんか」と
お誘いし、施設に来ていただきました。
しかし、何度も「帰りたい」とおっしゃられていました。
ご帰宅されてから「なぜ、病院なんかに行くんだ!」と、強い口調で奥様を責められたそうです。
ご利用いただいたことによって奥様が責められ、苦しい思いをされるのは、スタッフにとっても大変心苦しいことでした。
ご利用を一時休止いただくことになりましたが、それからもスタッフは度々、奥様とご連絡をとっていました。
数ヶ月後、奥様から「やはり利用してみようと思います」とお話があり、週に1回、ご利用いただくことになりました。

そこには「仕事に復帰したい」という強いお気持ちがあった
スタッフは、「どうお誘いしたら、快く施設に来ていただくことができるだろう」と考えました。
まずは、ご本人様のお気持ちをより深く知るために、お話をじっくりと伺うことからはじめました。
伺ってみると、ご本人様には「仕事に復帰したい」という強いお気持ちがあることがわかりました。
そこでスタッフは、「ふるさとは、お仕事に復帰されるためのリハビリ施設です」とご説明。
「○○様、リハビリ、がんばりましょう」とお声かけするようにしました。
すると徐々に「帰りたい」とおっしゃられることもなくなり、
スタッフのことを「リハビリの先生」と呼んで顔を覚えてくださるようになりました。

奥様を責めることがなくなり安心してご利用いただけるようになった
ご利用いただくようになってから半年が経ちました。
今ではスタッフと一緒にレクリエーションにも参加されるようになったご本人様。
「復職のためのリハビリ」として来てくださるようになってから、奥様を責められることがなくなったそうです。
ご本人様がふるさとにいらっしゃる間休息できるようになった奥様は、ご自分の時間を満喫できるようになり、
余裕を持ってご本人様に接することができるようになったそうです。
ご利用を週に2回に増やしていただき、「いつも助かっているわ。ありがとうございます」とおっしゃってくださいました。
安心してご利用いただけるようになったことに、スタッフはとても嬉しく思います。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 横浜市内