2014年07月09日

「何度言ってもわかってもらえない」と苦悩されていたご家族様

お怪我をされ入院 短期記憶が低下してしまった
一人暮らしの女性。
ご長男夫婦が近くにお住まいで、よく会いに来られていたそうです。
ある日、転倒され怪我をしてしまい、入院されました。
軽い物忘れなどがあったそうですが、入院したことによって症状が進行し、
特に短期記憶力(*)が低下してしまったそうです。

補聴器を忘れることが度々あり、ご家族様と口論になることも
ご本人様は聴覚が不自由で補聴器を使用されていたそうですが、症状が進行されたことによって
補聴器を忘れてしまうことがあり、会話をしている時に聞き返すことが何度もあったそうです。
そのため、大きな声で話すようになったご長男。
ご本人様はそれを、「怒鳴られている」と感じてしまい興奮され、ご長男と口論になることもしばしばあったそうです。
ご長男は、ご本人様が補聴器を忘れていることを責めるような口調で言ってしまうことについて苦悩され、
また、「何度言っても、母にはわかってもらえない…」と思い悩まれていました。

「このまま悪くなる一方なのでは…」 不安を抱かれたご家族様
「家に一人でいたら、このまま悪くなる一方なのではないか」と、不安を抱かれたご家族様はケアマネジャーに相談。
以前より、紹介いただいたご家族様に安心してご利用いただいていると、ふるさとに信頼を寄せてくださっていた
ケアマネジャーが、ご家族様にふるさとのご利用を提案されたそうです。
スタッフはケアマネジャーよりご本人様のご状況を伺い、ご家族様と直接お話しし、
ご本人様を想うお気持ちと心苦しく思われているお気持ちを理解することができました。

ご本人様のお気持ちが明るくなるような話題と笑顔でいることを心がけた
ご本人様には、「区のサービスで、地元に貢献された町内会の方々の集まりの会です」とお話ししました。
昔から横浜に住んでいらっしゃるご本人様なので「地元の方の集まりの会」とお話しすると、安心してくださるようでした。
送迎の車の中では、ご長男への想いやご自身のことなどを話してくださいました。
「こんなことがあって…」と、ご不満やご不安なお気持ちをお話しされた時は、
「そうですよね」と、お気持ちを汲むよう相槌を打ち、肯定的なお返事をするよう心がけました。
時には、ご本人様が好きな地元のお話しに話題を変え、スタッフは笑顔でお話しし、
ご本人様のお気持ちが明るくなるような会話をするようにしました。

ご利用から1ヶ月目 楽しんでご利用いただいています
初めのうちは、レクリエーションや他のお客様とお話しされることに対して消極的だったご本人様。
徐々に、朗らかなご表情で楽しそうに過ごしていただけるようになりました。
他のお客様とお話しされることが増え、レクリエーションも積極的に参加してくださるようになりました。
週に1回、ご利用いただくようになってから1ヶ月が過ぎました。
よくご長男に、ふるさとでの出来事を楽しそうにお話ししてくださるそうです。
「楽しそうで、利用して良かったです」とのお言葉をご長男からいただきました。

(*)短期記憶力‥‥数十秒から数十分、保持される記憶。ついさっきの出来事、少し前の事などを覚えておくこと。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 横浜市内