2014年02月19日

日中は仕事に行けず、夜中は家を追い出されるご家族様

夜になると「出て行け!」と奥様を家から追い出していた
奥様と2人暮らしの男性。
もともと別のデイサービスを利用していましたが、ある日突然行くことを嫌がるようになったそうです。
仕事を持つ奥様は、その日から会社を休むことになりました。
夜になると、ご本人が大声で「何をしているんだ!出て行け!」と言うので、
奥様はやむを得ず家を出ていくこともあったそうです。
仕事に行けないことと寝不足が続き、奥様の負担が大きくなっていることをケアマネジャーは懸念していました。

無理に誘うのではなくスタッフに興味を持っていただくことから
ケアマネジャーからふるさとに連絡があり、
「とにかくデイサービスに通っていただけるように」と、ご要望をいただき、ふるさとのご利用が決まりました。
翌日からスタッフがお迎えに伺うと、ケアマネジャーから話があったとおり、
はじめは車にご案内しても聞き入れていただけませんでした。
そこでスタッフは施設の話を一切せず、ふだん家で交わされるような内容のお話をしました。
近所に新しいお店がオープンしたことや昨日のテレビ番組のことなど、ご本人にとって日常的な会話をしました。
すると少しずつスタッフを身近な人間として感じてくださるようになりました。

「車を買い替えたんですよ」と、ふるさとの車を見ていただいた
1ヶ月ほど経った頃、「そういえば車を買い替えたんですよ!」と、お伝えすると「どんな車かな?」と、
興味を持ってくださり、一緒にふるさとの車を見に外に出てくださいました。
助手席に座って内装をご覧になっていたので、「この車でドライブしませんか?」とお誘いすると、
戸惑いながらも承諾してくださり、この時がご本人にとって2ヶ月ぶりの外出となりました。

時間はかかっても必ずふるさとにおいでになる
その後、ふるさとの施設の周辺を何周かして、
施設の前に車を停めると、隣に座っていたスタッフと一緒に施設に入ってくださったのでお茶をお出ししました。
この日をきっかけに時間はかかってもふるさとにお越しくださるようになり、
現在も「ドライブの途中の喫茶店」という感覚でご利用いただいております。
ふるさとをご利用になってから半年が経ちますが、ご本人は夜中に大声を出すこともほとんどなくなり、
奥様も安心して仕事に復帰されました。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 横浜市内