2017年06月14日

仕事仲間のように信頼関係を築いて入浴へ

性格の変化と入浴の拒否
ご長女夫婦と奥様とお住まいの男性。
数年前からもの忘れが始まり、ここ数ヶ月で急に症状が進行。
好きだった将棋ができなくなり、性格が変わったように言動が荒くなったそうです。
脱衣所で怒り出すため、お風呂には2ヶ月くらい前に入ったきりでした。
ケアマネジャーを通して、認知症専門のふるさとをご利用いただくことになりました。

初日に入浴した際に嫌な思いをされて
初日はスタッフの案内で快く入浴されたのですが、
次の利用日は「怖いから入らない」と入浴されませんでした。
というのも、スタッフにシャワーをかけられて嫌な思いをしたそうです。
スタッフはきちんと声をかけてからシャワーをかけたのですが、
声が小さくてご本人様の耳に届かなかったのかも知れません。
嫌な思いをしたことで、スタッフにも不信感を持たれたようでした。
ご家族と話し合い、入浴よりも信頼関係を築くことを優先させていただくことにしました。

信頼関係を築くことを最優先に
昔は製造業に携わり、細かな手作業をされていたこともあって、
テーブルに向かってじっくり取り組まれることがお好きでした。
数字合わせやパズルなどのレクリエーションを楽しんでもらい、
スタッフも隣りで一緒に行わせていただきました。
週3回通ってもらうにつれて、ご本人から「仕事」という言葉が出るようになり、
内容から察すると、ふるさとに仕事に来ていると思われているようでした。
スタッフを部下か同僚と思われて、お話しかけてくれる回数が増えました。
だんだん距離が縮まってきたことを感じたので、再度入浴を勧めることに。
好きなペースで服を脱いだり、洗ったりしてもらうためにスタッフが見守っていると、
ご自分から脱いで頭や身体を洗ってお風呂に入られ、「サッパリしたなー!」とニッコリ。
とても気持ち良かったようで、その日以来、進んで入浴されるようになりました。

今では「入るのが楽しみだ」と言われるほど
また、ふるさとに通うことに慣れたご様子で、以前より笑顔が多く見られるようになりました。
ご自宅でふるさとでの事を楽しそうにお話しされるそうで、
ご家族より「こんな姿が見られるなんて…。本当にありがとう」と嬉しいお言葉をいただきました。
今では「風呂に入るのが楽しみだ」と言ってくれるほど、ふるさとでの入浴を気に入られ、
毎回欠かさず入浴されています。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 横浜市内