2016年10月26日

外では暴言や暴力 家族が知らなかった本当の症状

忘れ物が多くなったことから認知症が発覚
ご主人とふたり暮らしのAさん。
以前より、地域のケアプラザに通っていました。
休みの日は電車やバスを使い、ひとりで出かけていたのですが、
いつの頃からか出先に忘れ物をすることが多くなっていました。
病院へ相談したところ認知症と診断されました。

進行と共に外では暴言や暴力行為が見られるように 
症状が進むにつれ、通っていたケアプラザでの様子に変化が見られ、
介助が必要な方や車椅子の方をからかったり、悪く言ったりするようになったそうです。
そのため常に職員がAさんと他の利用者との間にいるようにしたのですが、
だんだんと言葉はエスカレートし、時々手も出るように…。
しかし、家庭ではそんな様子はまったくなく、
ご家族様は、施設で楽しく過ごしているものと思っておられました。
利用の継続を断られ、その理由として施設での様子を初めてお聞きになり、
ご家族様はとてもショックを受けたそうです。

ふるさとを開始 まずは症状の理解とスタッフ間の情報共有を
ケアマネジャーの勧めでふるさとをご利用いただくこととなりましたが、
はじめはふるさとを気に入っていただけず、
「どうしてこんなところに来なくちゃいけないの?」、「前のところはよかったのに!」と、
周りの方に聞こえるような大きな声で、何度も言われていました。
スタッフを睨み、「あっちに行け!」と怒鳴り、手を振り払うこともありました。
施設ではご対応についてこまめに話し合いを行い、
どのように声をかけたら受け入れていただけたか、どのような時に嫌がられたかなど
Aさんに関する様々なことをスタッフ全員で共有しました。
特定の女性スタッフからは、どのように声をかけても拒否されてしまい、
男性スタッフからだと比較的穏やかに受け入れていただけることが分かり、
声かけは男性スタッフから行うことにしました。

少しずつ笑顔が見られ、入浴も開始に
スタッフは、送迎時にAさんのご様子をきちんとお伝えし、
ご家族様に認知症の症状をしっかり理解してもらえるよう努めました。
ご家族様は病院で相談することができ、症状に合った薬を処方してもらうことができるように。
すると、Aさんに少しずつ笑顔が見られるようになっていき、
その頃から入浴もご提供させていただくようになりました。
施設で入浴するようになると、ご家族様の負担が減り、
ケアマネジャーに喜んでいただくことができました。
ご家族様から、「いつもよく見てくれているので安心してお任せできます。
これからも利用させてもらいますね」と嬉しいお言葉をいただいております。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 横浜市内