2016年04月13日

ご自宅でのお悩み 家族会に参加されて

症状が進行するにつれて言動が荒くなっていた
奥様と二人暮らしの男性。
脳梗塞の発症からしばらくして、もの忘れがひどくなったそうです。
病院で認知症と診断され、奥様とご近所に住んでいるご長女が介護をされていました。
ご症状が進行するにつれて穏やかだった性格が変わってしまい、
いつも機嫌が悪く、言動も荒くなっていたそうです。
ケアマネジャーからご紹介があり、ふるさとをご利用いただくこととなりました。

施設では笑顔も しかしご自宅では…
ふるさとにいらしてくださったご本人様は、はじめのうちは怪訝そうにされていたのですが、
週に3回ご利用いただくうちに徐々に慣れ、
2ヶ月が過ぎる頃になると、時々笑顔を見せてくださるようになっていきました。
しかし、ご自宅では不機嫌そうにされていることに変わりはなかったそうで、
ご自宅とふるさとでご本人様の様子が違うことに、ご家族様は戸惑いをお感じに。
施設では、楽しそうにレクリエーションに参加され、エアロバイクで積極的にリハビリをされていたのですが、
奥様の前では、「死にたい…」とおっしゃることもあったそう。
奥様は、「どんなふうに接したらいいのか分からなくて…」とお悩みになっていました。

家族会で他のご家族とのお話しされて
スタッフは送迎時にお話を伺ったり、ご相談に乗らせていただいたりしていたのですが、
奥様はどんどん思い詰められ、ご表情が暗くなっていくようでした。
心配になったスタッフは、ふるさとで定期的に開催している家族会にお誘いをしました。
症状や介助について多くを知っていただきたいと思ったと共に、
ご家族様同士のお話し合いに、ぜひ参加していただきたいと思ったからでした。
当日、家族会の会場に来てくださった奥様とご長女は、
症状についてや介助の工夫をお聞きになった後、ご家族様同士のお話し合いにご参加に。
時々ご本人様が「死にたい」とおっしゃることなどをお話ししてくださいました。
すると、周りのご家族様が「うちもありましたよ」と奥様にお声をかけられ、
皆様の体験談をお話ししてくださいました。
ある方がおっしゃるには、「家族に甘えたい時」だそうで、
ご自宅でのエピソードを笑顔交じりで紹介してくださいました。
奥様は少し驚いていらっしゃいましたが、その後ホッと安堵のご表情を浮かべ、
他のご家族様のお話に頷いたり、笑ったりしながら、家族会の時間を楽しんでくださいました。

奥様に笑顔が戻り ご本人様も穏やかに
家族会にご参加いただいてから、奥様のお顔がすっかり明るくなったようです。
ご本人様を真剣に心配しておられるからこそのお悩みでしたが、
同じように深い愛情を持って介護をしている他のご家族様のお話をお聞きになり、
「うちだけじゃないんだ」と、安心されたとのことです。
また、ご本人様はふるさとを、『社交の場』や『リハビリを頑張る場所』と認識されていることに気付き、
ご自宅での様子とは違うことに納得されたそうです。
「家族会に参加して本当に良かった!」と奥様は笑顔でおっしゃってくださいました。
その後、ご本人様と散歩を日課にされるようになったそうで、
散歩中ご本人様は、以前のように穏やかなご表情をされていると伺っております。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 川崎市内