2016年03月23日

顔を覚えてもらうため お誘いをしない訪問 

半年間でデイサービスに行かれたのは一度きりだった
お一人暮らしの女性。
ご長女夫婦がすぐそばにお住まいで、いつも一緒に夕食を召し上がっていたそうです。
日中はお一人であることや、もの忘れが増えた心配から、近隣のデイサービスをご利用に。
しかし、実際に施設へ行かれたのは、半年で一度きり…。
職員がお迎えに行くと、「行かない」とおっしゃっていたそうです。
「お連れ出しが難しい方がいらっしゃるのですが…」と、
ケアマネジャーよりふるさとへご相談をいただきました。

遠慮? 億劫? デイサービスが嫌いな様子はなかった
スタッフがご自宅へ伺ってみると、ご本人様は快く迎え入れてくださり、
初対面でしたが、とても好意的にお話を聞いてくださいました。
デイサービスに特別な拒否感があるようでもなく、
また、お出かけになることについても、そんなにお嫌いではないという印象でした。
しかし、ふるさとのお話をさせていただくと、「私じゃなくて、他の人をお誘いしたらいいわ」と…。
どちらかと言えば遠慮がちにおっしゃる様子から、
スタッフは「もしかしたらご本人様は、外出が億劫になっているのではないか」と感じました。

お誘いせず顔を覚えてもらう 次の訪問は10分後に 
週1回ご利用いただくこととなり、初日お迎えに上がると、ご本人様はまだ寝ていらしたようです。
「おはようございます!」とお声をかけ、お誘いをしましたが、「今日は行かないわ」とお返事に。
1時間ほど時間を置いてから再度伺い、スタッフは室内で飼われているペットと遊んだりしながら、
しばらくご本人様と一緒に過ごさせていただきました。
その時はお誘いをせず、「また来ますね」とご自宅を後に。
スタッフの顔や印象、楽しく過ごしたことを覚えていただきたいと思ったからでした。
それからわずか10分後、スタッフのことをお忘れにならないうちに、3度目の訪問をさせていただきました。
「○○様、お待たせしました! お約束の日ですのでお迎えに上がりました!」とお声をかけると、
「あら、そうだったわね!」とお支度をはじめてくださいました。
ご準備が整うと送迎車へご乗車になり、ふるさとへいらしてくださいました。

「まさか初日から利用できるとは思いませんでした」とご家族様
ケアマネジャーもご家族様も、ご来所されたことに大変驚いていらっしゃいましたが、
お迎えの時や施設での様子をお話しすると、とても安心してくださいました。
それからすぐに週2回に増回し、以降もお休みすることなく通ってくださっていることや、
ご本人様がとても気に入ってくださっていることから、2ヶ月目には週5回のご利用に。
朝は遅めでいらっしゃるため、起床のお手伝いに伺った後、
再びお迎えに上がらせていただいております。
ご気分が乗らない日は、お支度から手伝わせていただくこともあり、
お気に入りのお洋服をお召しになりお洒落をして、楽しい気分でご来所いただいております。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 横浜市内