2016年01月27日

おぼつかない足元で外へ 抱えていた強い不安感

ご主人の不在でお一人に 強い不安感から外へ行かれていた
ご主人と二人暮らしの女性。
数年前に認知症と診断されていたそうです。
時々ご主人がお出かけになることがあり、その際ご本人様は、お一人でご自宅にいらしたそうです。
ご自宅でも度々転倒してしまうくらい、足元が不安定だったそうですが、
そのうちに、ご主人の不在に強い不安感を感じるようになり、
おぼつかない足元であちこちへと歩いて行かれるようになったそうです。
次第に不安感は強くなっていき、医師の判断により一時ご入院されるととなりました。

医師の勧めから デイサービスの利用を開始
入院中に歩行介助が必要になり、医師からは「このまま寝たきりになってしまうことも…。
退院後はデイサービスを利用し、たくさん外出をしてください」とお話があったそうです。
そこでご主人はケアマネジャーと相談し、ふるさとのご利用を検討してくださったとのことで、
ケアマネジャーからご連絡をいただきました。
さっそくスタッフはご本人様とご主人にお会いし、
ふるさとについてご説明をさせていただき、週3回ご利用いただくことが決まりました。

ご利用開始からしばらくの間は、ご本人様にご不安そうなご様子が見られていました。
普段からお手洗いの回数がやや多めであるとのことでしたが、
施設でも一日に何回もお手洗いへ行かれ、落ち着かないようでした。
ふるさとでは常にお客様の意思に沿うようご対応しており、
また、認知症の方がもの忘れやご心配、ご不安な気持ちなどから、
尿意がなくても頻繁にお手洗いへ行かれることもあると、スタッフは知っておりました。
ご本人様にお手洗いへ行きたい素振りが見られた時は、すぐにお声をかけ、
お手を取り、笑顔でお話をしながらご案内しました。
何度もお手伝いさせていただくうちにご本人様は少しずつ、
スタッフの態度に安心してくださったようでした。

お好きなボードゲームに集中され お手洗いの回数が減っていった
また、毎回、様々なレクリエーションをご用意させてただきました。
ご本人様は、お一人で行うレクリエーションがお好きであることが分かり、
パズルや型合わせのようなボードゲームを中心にご提供するようにしました。
すると、とても集中して取り組まれ、お手洗いへ席を立たれる回数が減っていきました。
お席に座っている時間が増えると、他のお客様とのレクリエーションも楽しまれるように。
しりとりやクイズなど、考えを言葉にするようなゲームにも積極的に参加され、
お話しになる言葉がどんどん増えていきました。
この頃になると、はじめの頃に比べ、笑顔を見せてくださることも多くなっていました。

レクリエーションに参加されるようになり歩行が安定
お手洗いへご案内する回数は減っていきましたが、
体操や運動のレクリエーションにも参加されるようになると、不安定だった歩行が徐々に安定。
ご利用開始から10ヶ月が過ぎた頃になると、ご自分でゆっくりと歩かれるようになりました。
ケアマネジャーにお話しすると大変喜んでくださり、
また、ご主人が「ふるさとなら安心」とおっしゃっていたと、嬉しいお言葉をいただきました。
実はご主人は、デイサービスの利用に様々なご不安をお持ちでした。
ご利用開始当初から、送迎時などに積極的にお話しさせていただくようにし、
現在も日々のご不安やご心配をいつでもお話しいただけるようにと努めております。
今では週4回の他に、ご主人のご都合に合わせて臨時でもご利用いただいており、
ご主人は時々お出かけを楽しまれているそうです。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 横浜市内