2015年08月05日

身振り手振りでコミュニケーションを

言葉が通じない…コミュニケーションが困難に
ご主人と二人暮らしの女性。
毎日決まったスケジュールでお過ごしになられ、お食事の支度なども行っていたそうです。
しかし、日に日に言葉が出なくなっていたそうで、お話しされることが減っていました。
さらに、ご主人のお話が理解出来ない場面が増えていたそうで、
ご主人はコミュニケーションの取り方に戸惑うようになりました。
ご自分の通院などでご本人様を外へお連れすることを不安に思うようになり、
ケアマネジャーに相談をされたそうです。

ケアマネジャーからの相談 スタッフは資料を持参しご説明
ケアマネジャーはデイサービスの利用を検討したそうですが、
単語や言葉を意味通りに受け取っていただけないことや、
時々ご自分にしか分からないような言葉をお話になるご本人様の症状に困惑。
認知症の方を専門としているふるさとへ、ケアマネジャーからご相談をいただきました。
お話を伺ったスタッフは、特定の認知症とご本人様の症状がよく似ていることに気が付きました。
丁度ふるさとで、その分野の第一人者の先生による研修会が行われた後でした。
ご主人とケアマネジャーと話し合いの際に、スタッフは研修会の資料をお持ちして、
症状の特徴と対応方法についてご説明をさせていただきました。

施設では身振り手振りでご案内
ふるさとを週に2回ご利用いただくこととなり、ご利用開始から1ヶ月くらいの間は、
施設前まで来ていただくことができても、中へ入っていただくことができませんでした。
ご本人様の生活スタイルの一部にふるさとでの時間を入れていただけるよう、
スタッフは毎回決まった時間にお迎えに上がり、毎回同じ順序でご案内いたしました。
1ヶ月ほど経つと、施設の中に入られ、お食事やおやつも召し上がっていただけるようになりました。
スタッフは言葉でのお声かけよりも、身振り手振りなどのジェスチャーを使って、
ご本人様にお伝えし、積極的にコミュニケーションを取るように。
この頃になると、スタッフをご覧になって笑顔になられることも多くなってきました。
3ヶ月が過ぎると、ご本人様はお気に入りの席にご自分から座ってくださり、
ご入浴もされ、一日を快くふるさとでお過ごしくださるようになりました。

ご自宅でも状況が改善 ご本人に笑顔が戻ってきた
ご自宅でも同じようにジェスチャーでのコミュニケーションや、
ご本人様のスケジュールに合わせたケアを行うようにしたところ、
生活状況が大きく改善され、ご家庭でも笑顔が見られるようになったそうです。
その後、ケアマネジャーのご提案によりご利用を週5回に増回していただきました。
2年ほどご利用いただいた後、ご主人のご体調面の心配から宿泊中心の施設へと移られました。
ご主人は「ふるさとをずっと利用していたかった」とおっしゃってくださっていたと、
ケアマネジャーよりご連絡をいただき、現在もご本人様らしい生活を送られていると伺っております。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 横浜市内