2015年02月11日

日中はご自宅でお一人 ご家族は事故が心配で

日中はご自宅にお一人でお過ごしだった
長女ご家族とお住まいの女性。
一般のデイサービスに週3回通っていらっしゃいましたが、
それ以外の日は、お一人でお過ごしになられていたそうです。
認知症の症状が進行していくにつれ、
日中、ご自宅にご本人様をお一人にすることをご家族様は不安に思い、
ケアマネジャーに相談し、これまでのデイサービスの他に、
ふるさともご利用いただくこととなりました。

事故が心配で行動を制限 趣味ができなくなった
初回ご利用日、ご本人様はすぐにスタッフと打ち解け、会話を楽しんでいらっしゃいました。
すると、ご自宅でお好きなことができなくなってしまったことを、お話ししてくださいました。
スタッフはご家族様より、家事が得意でよく台所に立っておられたことや、
現在は事故などが心配で、コンロや道具の使用を禁止していることを伺っておりました。
ご本人様は、「『あれもダメ。これもダメ』と言われてしまうの」と、おっしゃられ、
以前は、花を育てたり、庭の手入れをしたりすることがお好きだったそうですが、
それらも禁止されてしまったことを、悲しんでいらっしゃるようでした。

ガーデニングのレクリエーションを企画
スタッフは、ご本人様に楽しんでいただけるようなレクリエーションを企画することに。
季節の花を育てるガーデニングのレクリエーションはどうだろうか、と考えました。
施設のベランダはとても日当たりが良く、十分なスペースもあるため、
他の皆様にも楽しんでいただくことができます。
次のご利用日、スタッフが「皆でお花を育てたいと思っているのですが…」と、お話しすると、
ご本人様はすぐに、時期の苗や育てやすい花など、詳しく教えてくださいました。
また、手で大きさを示しながら「このくらいの植木鉢がいいわ」と、
鉢や土などの必要な材料についても丁寧に教えてくださり、そのご様子はとても嬉しそうでした。
そこで、ガーデニングのレクリエーションでは、ご本人様に先生役をお願いすることに。
当日、ご本人様に教わりながら、皆様と一緒に鉢植えを行いました。

ふるさとで趣味を再開 ご表情が明るくなった
以来、施設ではご本人様に教わりながら、定期的にガーデニングを行うようになりました。
毎日のお世話は、週3回はご本人様に、他の日はお客様に順番にお願いし、
夏にはミニトマトやゴーヤなどの家庭菜園にもチャレンジしました。
「ガーデニングの先生」や「水やり」などの役割ができると、ご本人様だけでなく、
周りのお客様も意欲的に参加してくださるようでした。
ご本人様はご表情がとても明るくなり、他のレクリエーションにも積極的に参加されるように。
「ふるさとは、色々なことができるから大好き」とおっしゃってくださり、
お一人では、できなくなってしまったご趣味を、
スタッフや他のお客様と一緒に楽しめるようになったことを喜んでくださいました。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 川崎市内