2014年09月24日

乱暴な言動で拒否 ご家族の話題がキーワードでした

ご自宅にお一人にするには不安があったご家族様
ご長男ご家族と5人でお住まいの女性のお客様。
デイサービスを週3回ご利用になられていましたが、
ご本人様が拒否をされ、あまり行かれることがなかったそうです。
また、施設へ行かれても大きな声を上げたり、乱暴にふるまわれることもあり、
わずかな時間でご自宅に戻られていたそう。
ドアを開けて外に出られようとする様子も見られ、
ご自宅でお一人にするのはご家族様にとって不安がありました。
認知症専門のふるさとのご利用をケアマネジャーから勧められ、ふるさとにいらしてくださいました。

スタッフのお声かけに乱暴な言葉で拒否されていた
ご本人様は、日常の様々な動作に介助を必要とされていました。
しかし、スタッフがお声かけをすると乱暴な言葉で拒否されることもあり、
スタッフをつねったり引っ掻いたり、足で蹴ろうとされることもありました。
スタッフは、まずご本人様との信頼関係を築くことが大切だと考えました。
ご本人様がスタッフのお声かけに対し、
乱暴な言葉を返されたりすることも、ご本人様にとっては意思表示。
行為ではなく、ご本人様の思いを汲みとるよう対応しました。
お声かけはどんなご状態のときも丁寧に、
ご本人様と「関係を築く」ということをスタッフの合言葉に対応しました。

キーワードはご家族の話題でした
ご利用回数を重ねるうちに、スタッフのことをユニフォームで認識してくださるようになったようです。
スタッフのお声かけに耳を傾ける姿が見られるようになりました。
そのときは、ゆっくりとお話をさせていただくことができるように。
お話ししているうちに、ご家族様の話題、特にご長男の話題には、
ご本人様はしっかりと頷かれることに気が付きました。
すぐにスタッフ同士でそのことを共有し、心がけてお話し。
「○○さん(ご長男)は、お元気ですか?」など、ご長男の話題を中心にお話しするようにしました。
また、「○○(ご長男のあだな)のこと知っていますよ」と、スタッフがお話しさせていただくと、
介助のお声かけも少しずつ受け入れてくださるようになりました。

笑顔でふるさとを受け入れてくださるように
それからは施設で静かに穏やかに過ごされるようになったご本人様。
朝、スタッフがお迎えに上がると、大きく笑ってスタッフを迎え入れてくださるようになりました。
初めてご利用になられてから、3年が過ぎました。
ふるさとをご利用になられるまでご家族様は、
特別養護老人ホームのご入所も視野に入れていらっしゃったそうですが、
今では、「在宅でもう少し、頑張ろうと思っています」とおっしゃってくださっています。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 川崎市内