2023年03月06日

ふるさとカラーの緑色が見えないようにお連れ出し

奥様もご高齢に…介護が難しくなった

奥様と2人暮らしの80代男性。
徘徊の症状があり、ご本人が外へ出かけて行った際は
奥様がいつも後ろから付いていき見守っていました。
しかし奥様もご高齢のため、毎日長時間出歩くのは
体力的に困難となりケアマネジャーに相談。
また入浴拒否もあり、ご自宅では長い間入浴できていないとのことで
認知症対応型のふるさとを紹介され、ご利用へと繋がりました。

お連れ出しに試行錯誤

マンションにお住まいでしたので、朝のお迎えの際は
奥様がエントランスまでご本人を連れてきてくださることになりました。
外までは出てきてくださるものの、ふるさとの送迎車を見ると
「乗らない」「行かない」と拒否。
週3回のご利用予定で利用が開始しましたが
なかなか送迎車に乗っていただけず、通い初めの頃は
なんとか週1回は通所いただけるような状態でした。
車に乗っていただくため、外を歩きたいご本人に
スタッフが付き添ってマンションの周りを歩いたり、
ご気分が変わるように近所の公園で待ち合わせるなど
色々と試行錯誤を重ねましたが、あまり上手くいきませんでした。

車と制服の緑色を隠す対応

ある時ドライバースタッフが、
「ふるさととわかる緑色が見えないようにしたらどうだろう」と言い、
送迎車のボンネットがご本人から見えないように駐車して
お待ちすることにしました。
「家から連れ出す緑色の人たち」というイメージがついてしまっているので
スタッフも緑色の制服を上着で隠し、ご本人と奥様をお迎え。
事前に奥様にご相談し、奥様もご本人と一緒に
一旦送迎車に乗っていただくようにしました。
乗車いただいた後は、スタッフがマシンガントーク!
ご本人の注意をスタッフに向けている間に、
奥様には送迎車から降りていただくようにしました。
すると「行かない」と拒否されることなく、
スムーズに施設へお連れすることができました。

週6回利用できるようになった

ご利用当初は帰りたい気持ちが強いため、
施設の入り口付近で過ごされていましたが
半年ほど経った今ではカラオケにも参加してくださるようになり、
冗談を言って笑顔を見せてくださるようになりました。
週3回のご利用予定だったのも、週6回利用となり
楽しそうに通ってくださっています。
寒いのが苦手な方なので、入浴のお誘いも最初は断られてしまいましたが
ご本人がお好きな歌を歌って盛り上げながらお誘いしたり、
脱衣所をしっかりと暖め、服を手早く脱がして浴室へお連れするようにしたところ
「お風呂は温まっていいね」と喜んで入ってくださるようになりました。
奥様からは「感謝してもしきれないくらいです」というお言葉をいただき、
スタッフ一同嬉しく思っています。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 横浜市内