2022年12月07日

「ありがとう」と言えるほど気持ちが穏やかに

独居、人付き合いが苦手

1人暮らしの80代男性。
ご自宅に引きこもりがちの生活をされていました。
ホームヘルパーを利用していましたが、
人付き合いがあまりお好きではないようで
ヘルパーの方に対しては素っ気ない態度。
強い口調で怒ってしまうことも多かったそうです。
認知症の症状が進んでからは、家中の窓を開けてしまったり
家電が動かないと分解して壊してしまうことも。
ケアマネジャーより「家にずっと1人でいるならデイサービスに行ってみない?」
と勧めがあり、ふるさとにお声がかかりました。

出かけたくない気分の日

最初のお連れ出しのときから、特に拒否されることなく
スムーズにご利用が開始しました。
しかしある日、お迎えに伺ったスタッフに「今日は行かない」とおっしゃられ
色々とお声かけをしてみたものの、
送迎車に乗っていただくことができませんでした。
時間をおいて、再度別のスタッフがお迎えに伺うと
ご本人は布団で横になっており、
「今日は頭がさえないから今度にする」とのことでした。

気持ちが変わるようなお声かけ

気分を変えないと、出かけてはもらえないだろうと考え、
まずは20分ほど世間話をしました。
すると「今日は歯がないんだ」とおっしゃられたので
洗面所にある入れ歯をはめていただきました。
まだご気分が変わらないようでしたので、またしばらくお話をしていると
「まだ何も食べてなくてお腹が減っている」と。
いつもは台所にあるパンなどを召し上がられているので、
「じゃあ台所に行って食べましょう!」とお声かけをし
台所へ向かったところ、場所が変わったことで気分が変わられたようで、
そのままふるさとへお連れすることができました。

ヘルパーの方にも優しくなった

ときおり“家から出たくない気分の日”はあるものの、
ご本人は普段から大変穏やかで
レクリエーションにも積極的に参加されます。
またレクリエーション中に、他のお客様に
「これはこうするんだよ」と教えてくださることも。
施設から近くにお住まいのため、お送りの際の送迎車へのご誘導が
最後になることが多く、怒り出してしまうことがありましたが、
それからはお待ちいただく間、スタッフが1人ついて
お喋りをするようにしたところ、穏やかにお待ちいただけるようになりました。
ふるさとに通うようになってから、ヘルパーの方に
「ありがとう」と声をかけるようになったそうで
ヘルパーの方からも喜ばれています。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 川崎市内