2022年07月05日

他のお客様やスタッフから愛される存在に

認知症の症状により大家さんとトラブルに

アパートにお一人でお住いの80代女性。
認知症の進行に伴い、アパートの隣の部屋に入ってしまうことが増え、
大家さんとトラブルになったそうです。
また夜中に外に出て徘徊することも多くなり、警察に保護されることも。
包括支援センターに連絡がいき、その後担当となったケアマネジャーより
「認知症専門のふるさとはどうか」と紹介され、利用へと繋がりました。

まずは信頼関係を築く

契約の際はケアマネジャーと一緒にご自宅に訪問し、ご説明しました。
犬を預かっているという妄想の症状があり、
「心配だから家を空けられない」とおっしゃられ、
契約後もなかなか施設へ来てもらえませんでした。
ご自宅に何度も通ってお話を伺ううちに、通所を嫌がられている理由は
妄想の症状からだけではなく、お金がかかることに対して
不安を感じていらっしゃるからだということがわかってきました。
まずはご本人の不安を少しでも軽くするため、スタッフに慣れていただこうと
2ヶ月ほどご自宅に通い世間話などをしたところ、
「行ってみようかな」とおっしゃられ、通所いただくことができました。

昼食後にお送りする対応

ご本人は大変面倒見の良い方で、
あまりに他のお客様のことを気にかけてくださるために
利用開始当初はご自身の負担になってしまい、
ストレスから「帰りたい」とこぼすことが多くありました。
ひどく疲れてしまわれるようでしたので、しばらくの間は
昼食を食べたらご自宅へお送りするようにしました。
半年ほど経つと、すっかりふるさとにも慣れてくださり、
他のお客様とのコミュニケーションを楽しみにされるようになり
「帰りたい」とおっしゃることがなくなりました。

湯船にも入れるように

ご自宅では入浴されていないとのことでしたので、
ケアマネジャーより「ふるさとで入浴してほしい」とご依頼がありました。
元々ご本人もきれい好きな方なので、入浴を希望されましたが、
皮膚疾患があったため、他のお客様も入る湯船に浸かることに
抵抗があるようでした。
そのため、最初はシャワー浴に。
その後、年末のご利用のタイミングで、「明日は大晦日ですし
一番風呂を用意しますので湯船に浸かりませんか?」とお誘いしたところ、
喜んで入ってくださり、それからは湯船にも入られるようになりました。
周りの方を気遣ってくださるご本人は、今ではすっかり施設のムードメーカー!
スタッフが「○○さんがいないと施設が回らない!」と言うほど、
いなくてはならない存在のお客様になっています。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 川崎市内