2022年04月06日

ご家族と会話ができるようになった

会話が困難に

奥様と娘様家族とお住まいの80代男性。
在日の方で、日本語はわからず、中国語で会話をされていましたが、
認知症の進行に伴い、会話での意思疎通が困難になったそうです。
言葉が通じなくなってしまったこと、
夜の徘徊が多くなり昼夜逆転の生活になってしまったことで、
ご家族は困ってしまい、ケアマネジャーに相談。
ふるさとのご利用へと繋がりました。

他のお客様と親しくなれず落ち込む

初回のご利用から嫌がられることなく、来所いただくことができました。
しかし他のお客様と交流を図るために、握手を求めたりしたところ、
認知症の方ばかりなので上手くいかず、落ち込んでしまわれました。
また日本語は全くわからないため、スタッフが付いてお手伝いをしても、
カルタなどの日本語を使うレクリエーションは難しいようで、
他のお客様から離れて過ごされるように。
簡単な中国語を書いたボードを使いながらのお声かけも行ってみましたが、
あまり上手くいきませんでした。

ジェスチャーで意思疎通

普段のご様子を見ていて、細かい作業はお好きかもしれないと感じ、
ボードを使ったお声かけは行わず、身ぶり手ぶりで
制作レクリエーションにお誘いしてみました。
お花紙とハサミをお渡ししたところ、集中して取り組まれ、
制作物を丁寧に、たくさん仕上げてくださいました。
時にはスタッフを呼んで、ご本人もジェスチャーを使い、
「これをここに、こうやって貼るんだ」と説明しながら教えてくださることも。
仕事感覚で取り組めるレクリエーションがお好きなようで、
「今日は何をやるんだ」とジェスチャーで聞いてくれるように。
またスタッフもジェスチャーが上手くなり、
次第に身ぶり手ぶりでの意思疎通ができるようになりました。

中国語を思い出された

今ではふるさとにもすっかり慣れてくださり、
他のお客様のことを気にかけてくださいます。
食事が進んでいない方がいらっしゃると、スタッフを呼び、
身ぶり手ぶりで「食べさせてあげて」とおっしゃったり、
少し不穏気味の方がいらっしゃると「声をかけてあげて」
「今はそっとしておいたほうがいい」など、アドバイスをくださることも。
徐々に中国語も思い出されたようで、
ご自宅でご家族と中国語で会話ができるようになり、
ご家族も大変喜んでくださっています。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 川崎市内