2017年08月23日

外出拒否と帰宅願望に 誘い方と過ごし方の工夫

入院中に認知症の症状が… 早期退院を望まれて
奥様と二人暮らしの男性。
脳溢血で入院中に、認知症の症状が現れ始め、
言動が荒くなり、帰れないことに苛立って設備を壊したりしたそうです。
早期の退院を望まれましたが、奥様にも持病があるため一人で看ることは困難でした。
在宅介護サービスを利用することになり、
ケアマネジャーの勧めでふるさとをご利用いただくこととなりました。

外出にご抵抗がみられ、誘い方に工夫
しかし、挨拶のためにスタッフが訪問すると、
強めの口調で「行きません!」と言われ、外出にご抵抗がありました。
もともと自分のペースで過ごすのが好きだったことや、
久しぶりに自宅に戻られたばかりだったこともあったと思います。
無理にお連れすることは出来ませんので、気分が向くよう工夫することにしました。
奥様のお話では、以前は熱心にボランティア活動をされていたとのことで、
「手伝ってほしいのですが」、「ボランティアに来てもらいたいのですが」と、
誘わせていただくことにしました。

周りの方と同じことを強要しない
時々、「調子が悪いな」、「休ませてもらおうと思ったんだ」と言われましたが、
「無理のない範囲で大丈夫です」とお話しすると、
「そうか。じゃあ行こう」と腰を上げてくださいました。
午後になると、「そろそろ、帰ろうかな」とおっしゃったり、
席を離れてソワソワされるご様子があったのですが、
嫌だと言われたことや、興味を示されないことを勧めないようにしていると、
好きなペースで過ごされるように。
午後はソファでゆっくり休んで、音楽療法やマッサージなどを楽しんでもらい、
スタッフや周りの方との会話も楽しんでもらえるようにしました。

奥様にふるさとのお話をするようになった
週1回通っていただき、4ヶ月が経過した頃には、
笑顔で「おはようございます」と言ってくださるようになりました。
奥様のお話によると、「今日は行きたくない」と言われるのですが、
スタッフを見ると表情がパッと明るくなるそう。
また、帰宅後はすぐにふるさとでの出来事をお話しされるそうで、
「満足そうに言うのよ」と奥様は笑いながらおっしゃっていました。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 横浜市内