2017年03月01日

昔なじみのように裸の付き合いを

暴言や暴力の症状からデイサービスを断られ…
奥様と二人暮らしの男性。
認知症を発症してから言動が荒くなり、暴言や暴力が見られるようになったそうです。
デイサービスの利用を考えたのですが、ご症状を理由に数件の施設で断られてしまい、
以前からふるさととお付き合いのあったケアマネジャーよりご相談がありました。

「なんとかデイサービスで入浴を」奥様の思い
さっそくスタッフがご自宅を訪問し、奥様とお話しさせていただくと、
ご本人様はお風呂を嫌がり、しばらく入浴されていなかったそうで、
「なんとかデイサービスで入ってもらいたい」とのことでした。
ふるさとに来ていただくこととなり、ご本人様の様子を見ながら、
昼食後やレクリエーションの後、ご帰宅前など様々なタイミングで誘ってみたのですが、
脱衣所だとわかると怒り出してしまい、なかなか気分よく入っていただくことができませんでした。

友人のように接し、一緒に入ってみては?
ご来所いただいてすぐは、比較的お気持ちが向くようでしたので、
お迎えに伺うと同時にお風呂の準備をし、朝一番にご案内することにしました。
先に脱衣所にいたスタッフが普段よりくだけた言い方で「待っていましたよ」と声をかけ、
「さあ、入りましょうか」と先にユニフォームを脱いでみると、
ご本人様は怒る様子もなく、ご自分から脱ぎはじめました。
浴室では、スタッフがシャワーを出しながら「頭を洗いますか」と声をかけると、
「そうだな」とすんなりとシャンプーをさせていただくことができました。
その後、当たり前のように湯舟につかり、さっぱりとしていただくことができました。

裸の付き合いで信頼関係を築くことができた
それからは、ご来所されてすぐのタイミングでスタッフも一緒に入るつもりで
ご本人様をご入浴へ誘うようにすると、怒り出すことがないばかりか、
当たり前のように自然な調子で入ってくださるようになりました。
また、信頼関係ができ、いつも一緒に浴室に入るスタッフがフロアにいると、
親しみを込めて話しかけてくださるようになりました。
毎回さっぱりとしてご帰宅されるので、奥様がとても喜んでくださり、
ご本人様も奥様の笑顔を見て嬉しそうにされます。
荒い言動も暴力的な様子もなくなり、ご自宅でも穏やかになったと伺っております。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 横浜市内