2016年09月07日

マッサージと足湯から 時間をかけて入浴へ

寝ていることが増え、家族と言い合いになることも
ご主人と二人暮らしの女性。
以前は趣味を楽しんでいたのですが寝ていることが多くなり、ご家族様との言い合いが増えていました。
生活リズムを改善するため一般のデイサービスに通うようになったのですが、
送迎の準備などでご家族様の負担はかえって増えてしまいました。
やはり、1日に30名が利用する大きなデイサービスでは、
周りの方とコミュニケーション取ることができず孤立してしまうこともあったそうです。
ご家族様から相談を受けたケアマネジャーは、
認知症の方専門のふるさとを勧め、ご利用いただくこととなりました。

ご自宅での入浴回数が徐々に減っていた
週3のご利用日は、送迎のお支度をスタッフから手伝わせていただき、
奥様はふるさとに通ってくださるようになりました。
スタッフとお話をしたり、皆で一緒に体操をすることを楽しんでくださっていたのですが、
ご自宅では徐々に入浴の回数が減っていったそうです。
ご家族様が声をかけると、「面倒くさい」とのお返事で、怒り出すこともあったそうです。
そこで、ふるさとで入浴もご提供させていただくことになりました。

スタッフとの信頼関係を築きながらマッサージから少しずつ
しかしそれまでも、「なぜ家でお風呂に入らないのかしら? わたしなら外で入らないわ」とお話しされ、
ふるさとでの入浴に対して良い印象をお持ちではありませんでした。
スタッフは、「足湯をしながらマッサージはいかがですか?」とお誘いをしてみることに。
はじめは遠慮されていたのか、「いらないわ」とのお返事でしたが、
スタッフが桶をお持ちすると、喜んで足湯を楽しんでくださいました。
以来ご利用日は毎回、2週間ほどの間は足湯でマッサージをさせていただきました。
その後、「身体が温まって汗もかくので、ドライシャンプーはいかがですか?」と伺ってみると、
「服を脱がなくていいなら、簡単ね」と快く受け入れてくださいました。
ドライシャンプーに慣れてから2週間後、「女性のスタッフがお手伝いしますよ」と入浴へお誘い。
はじめは渋々といった感じでしたが、ご入浴後は「さっぱりしたわぁ」と、
笑顔で言ってくださり、「とても気持ち良かったわ。ありがとう」とお礼を言ってくださいました。

ふるさとでの写真をご覧になり 安心して喜んでいただいた
それ以来、ご利用日は毎回入浴してくださるようになりました。
また、そればかりではなく、毎回の笑顔が増えたようでした。
毎月ご家族様に、奥様の写真入りの施設便りをお渡ししているのですが、
他にもスタッフが撮影した写真を連絡帳に入れて、その時の様子を一言書き添えてお渡しするようにしました。
すると遠く離れた所に住んでいる娘様が写真をご覧になって喜んでくださり、
お母様が楽しく過ごしていることに、とても安心されたとのことです。
またスタッフは送迎時に「お困りのことがあったらいつでもお力になります」とお伝えし、
気軽にご相談いただけるよう普段のコミュニケーションを大切にしております。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 川崎市内