2015年11月04日

午後になると帰りたくなる 一対一での会話から

強い帰宅願望 デイサービスを断られてしまった
奥様とご長男と3人家族の男性。
ご近所のデイサービスに週5回、通っていらっしゃいました。
しかし、日に何度も「帰りたい」とおっしゃるようになり、次第にそれが強くなっていったそうです。
そのデイサービスでは対応が難しくなってしまったとのことで、ケアマネジャーは他の施設を検討。
お客様2名に対しスタッフ1名の体制のふるさとなら、きめ細かな対応も可能であることから、
ケアマネジャーはふるさとの利用を提案してくださったそうです。

帰りたくなるタイミングは? 時間を気にしていた
ケアマネジャーよりお話を伺っていたスタッフは、
ご本人様が帰りたくなるタイミングやきっかけについて考えてみました。
はじめのうちはお帰りになりたいような素振りが見られなかったのですが、
何回かご利用いただくと、ご昼食を召し上がってすぐに「○○へ帰る」とおっしゃるように。
○○とは県外の地名でご本人様の出身地です。
時計をご覧になりながらおっしゃっていましたので、スタッフは不思議に思いました。
隣に座って詳しくお話を伺うと、「○○はここから遠いから、今から帰らないと間に合わない」とのことでした。
そこでスタッフは「ここ(施設)から駅まで遠いため、私が車でお送りします」とお話ししました。
するとご本人様は、「それじゃあ、車が来たら乗せてもらうよ」とホッとしたご表情に。
その後はスタッフと一対一でお話をしながらお過ごしいただきました。

「心配ですから車で送ります」とお話しすると安堵のご表情に
しばらくすると再び「○○へ帰る」とおっしゃいましたが、
駅まで距離があることや車でお送りしたいと思っていることを、同じように丁寧にお話ししました。
また、「足が痺れる」とおっしゃることがありましたので、
お一人で歩いて行かれるのは大変心配であることをお伝えすると、
安心されたようで、「そうか。心配かけてごめんな」とおっしゃってくださいました。
その後同じやり取りを繰り返しながら、スタッフと一緒にお過ごしいただきました。
ご利用いただくにつれて、歌をうたうことや身体を動かすことがお好きであることが分かってきましたので、
午後は歌や体操のレクリエーションを中心に行い、夕方まで楽しんでいただけるようにしました。

お好みのレクリエーションを楽しみながら夕方まで
現在もご昼食後すぐに「帰ろうかな」とおっしゃいますが、
スタッフと二人だけの会話やお好みのレクリエーションを楽しみながら、
夕方まで安心してお過ごしになってくださいます。
ご家族様は「ふるさとがあるお蔭で、本当に助かっています」とおっしゃってくださり、
ご本人様が毎回快く通ってくださることから、
週5回のご利用を週7回へ増回することをご検討してくださっているそうです。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 川崎市内