2015年10月28日

何でも話せる「家族」になるまで

一人でお過ごしの日々 誰の話も聞き入れなかった
お一人暮らしの女性。
ほとんど外出されず、ご自宅でお一人でお過ごしでいらしたそうです。
日用品などは、ご近所にお住いのご兄弟が月に数回、届けていたそう。
お一人での生活を心配し、ご兄弟やケアマネジャーは、
幾度も介護サービスの利用を勧めたそうですが、
ご本人様は頑なに聞いてくださらなかったそうです。
「このままでは今後の生活も不安です。何とかご利用に繋げてほしい」と、
ケアマネジャーよりふるさとへご連絡をいただきました。

本当は、寂しかった…? ご自宅近くのふるさとへ
スタッフはご自宅へ伺い、ご本人様とお話をさせていただきました。
はじめはあまり目を合わせてくださらず、半信半疑といった様子だったのですが、
近所の馴染みある場所に施設があることをお話しすると、少し安心されたようです。
次回から一緒に来てくださることになりました。
その様子から、いつもお一人でお過ごしでいらっしゃったご本人様は、
日々寂しかったのではないかとスタッフは感じました。
施設では、ご本人様にたくさんお話をし、たくさん笑っていただきたいと思い、
様々な場面でお話しかけさせていただきました。
しかしご表情が固く、お声かけに応じていただけないこともあり、
はじめの1ヶ月間は、あまり笑顔が見られませんでした。

時間をかけて築いた信頼関係 胸の内を話してくださるまで
お一人暮らしであるため、ふるさとにいらっしゃらない日の体調の変化を心配し、
スタッフは送迎の際などにご自宅へお顔出しをさせていただきました。
ご利用から2ヶ月が経つと、ご本人様からスタッフにお話かけてくださるようになりました。
心を開いてくださったようで、色々なお話を伺うことができました。
前回のご利用日よりも、1度でも多く笑っていただきたいと、
明るく楽しい会話や、賑やかな雰囲気を作るように。
そうして3ヶ月ほどが経った頃、ご本人様は少しずつ心配事や不安を打ち明けてくださるようになりました。
実は、ご本人様はふるさとを利用するようになってから、
「スタッフに迷惑をかけているんじゃないか」とご不安に思っていらっしゃったそう。
「迷惑なんてとんでもないことです。私たちは○○様が大好きなのです」とお話しし、
元気なお姿を見せてくださり、笑っていただけることが何よりも嬉しいことをお伝えしました。
次第に安心してお困り事や不安などを気軽に話してくださるようになり、
スタッフから可能な限りサポートをさせていただきました。

「ふるさとは家族なのよ」心から信頼していただけた
ご本人様が「ふるさとの人は私の家族なのよ」と何度もおっしゃってくださっていると、
ケアマネジャーよりご連絡をいただきました。
また、ご兄弟は「姉が元気になった」と、とても喜んでくださっていたそうです。
それからほどなくして、ケアマネジャーの提案でご利用を週3回から5回に増回。
ご利用日は、朝の起床やお着替えから手伝わせていただき、
体調の変化やお身体の具合などのご様子をケアマネジャーへお伝えしています。
またご兄弟によると、ご本人様はふるさとスタッフからの話なら素直に聞き入れて下さるとのことで、
病院の予定などについてスタッフからお話しさせていただくこともあります。
いつもニコニコと笑ってお過ごしになられ、お休みすることなく通ってくださっております。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 川崎市内