2015年09月09日

家族で介護を デイサービスの利用への躊躇

外出や他者との関わりを望んでいない?
ご主人とご長男と三人家族の女性。
お話しされることが減り、ご自分の部屋で横になっている時間が長くなっていたそうです。
ご家族様は「このまま寝たきりになるのでは…」と心配し、ケアマネジャーに相談をされました。
ケアマネジャーは外に出る機会を作り、家族以外と関わりを持った方が良いと、
デイサービスの利用を勧めました。
しかし、ご本人様は外出や他者との交流を望まれている様子がなく、
ご家族様はご利用を迷っていらっしゃったそうです。

訪問を続けるとお話ししてくださるようになった
ケアマネジャーよりふるさとへご連絡をいただき、
スタッフはご本人様とご家族様とお話しをさせていただくこととなりました。
ご自宅を訪問すると、ご本人様はお布団の中にいらっしゃり、
目を覚ましていらっしゃるようでしたが、お顔を見せてくださいませんでした。
スタッフは丁寧に挨拶をしてご自宅を後にしました。
3ヶ月ほど訪問を続けると、少しずつお話をしてくださるようになりました。
ある日、施設に来てくださることとなり、午後からご利用に。
レクリエーションに参加されたり、歌をうたったり、楽しんでいただけたようです。
それから週2回、午後からご利用いただくこととなりましたが、
ご家族様からご連絡があり、度々お休みになることがありました。

「無理に行かせてるのでは」ご本人を想うご家族の気持ち
スタッフは、ご家族様とお話しする機会をできるだけ多く作るようにしていました。
ご家族様は、ご本人様を無理にデイサービスへ行かせてしまっているのでは、とお考えになり、
心苦しく思っていらっしゃるようでした。
午後からのご利用や、お休みになることは、ご家族様のそのようなお気持ちからでした。
送迎の際は、その日の出来事の他に、
ご本人様がとても楽しんでいらっしゃることや、笑顔をたくさん見せてくださることなどを、
ゆっくりと時間をかけてお伝えするようにしました。
次第にご家族様が心の内をお話ししてくださることが多くなると、
お休みされることが減っていきました。

「ふるさとなら大丈夫だと思った」ご家族様より嬉しいお言葉
ご本人様がふるさとで一日をお過ごしいただくようになり、
それから間もなく、ご家族様のご希望で週3回のご利用になりました。
ご家族様は、はじめは介護を他人に任せることに強いご不安があったことや、
後ろめたい気持ちが大きかったと、お話ししてくださいました。
「でも、本人を見て、ふるさとなら大丈夫だと思ったよ」と、おっしゃってくださいました。
ご自宅でご本人様の笑顔が見られるようになったことや、
ふるさとでいつも歌われている歌を口ずさんでいる場面が見られたこと、
体調が良くなり、お元気になっていかれる様子から、安心してくださったそう。
ご利用日はご自身の時間として楽しめるようになった、とご家族様は笑顔でおっしゃっていました。
ご本人様だけでなくご家族様にも笑顔でご利用いただけることを、スタッフは嬉しく思っております。

認知症対応型通所介護施設 デイサービスふるさと 川崎市内